『おでんくん』が結んだ縁と“夢中”で駆け抜けた400試合 リリー・フランキー×森重真人対談【前編】

痛みをおして成し遂げた史上28人目の記録

リリー 長く試合に出続けるというのは、目指そうと思ってもなかなかたどり着くことのできない記録だと思います。

森重 そうですね。最初から400試合を目指していたわけではないですし、目の前の1試合、1試合のためにしっかり準備して、ということを400回繰り返してきたと考えると、良くやったなと思います。

リリー 400試合すべてが万全だったわけではないでしょうし、怪我を抱えながら出た試合もあったはずです。

森重 チームのことを考えれば、やらなきゃという気持ちが自然と湧いてきます。ドクターに「大丈夫か?」と聞かれても、自分がプレーできると思ったなら「大丈夫。全然問題ない」と、痛みをおして出た試合もたくさんありました。もちろん、いい試合ばかりではないので、自分のせいで負けた試合もたくさんあります。逆に、自分が点を取って勝った試合もありました。400試合それぞれに、いろんな思い出があります。

リリー 森重さんの節目節目の記録達成は、僕も励みになりました。「体だるいな、絵描くのが面倒くさいな」とか思っても、「森重さんは試合で5キロも痩せてんのに……」と思うと、オレもやんなきゃって思える。森重さんと知り合えたことで、僕も勇気をもらいました。

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