久保建英、最終戦で漂わせた“危険な香り” 現地記者も評価「称賛に値する輝きを放った」

グラナダとのリーグ最終節にスタメン出場したMF久保建英【写真:Getty Images】
グラナダとのリーグ最終節にスタメン出場したMF久保建英【写真:Getty Images】

【スペイン発コラム】最終節グラナダ戦に6試合ぶりの先発、セカンドトップでチャンスを演出

 ヘタフェの日本代表MF久保建英は現地時間23日、リーガ・エスパニョーラ最終節グラナダ戦で6試合ぶりの先発出場を果たし、長く険しかったスペイン2シーズン目を終えた。

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 ヘタフェは前節レバンテ戦、残り15分で出場した久保の劇的な決勝ゴールにより、最終節を待たずにリーガ残留を確定させた。これによりリラックスした状態で最終戦に臨めたホセ・ボルダラス監督は、先発メンバー5選手を入れ替え、久保をバルセロナ戦以来となる6試合ぶりにスタメン起用した。

 久保は4-4-1-1のセカンドトップで起用されると、ヘタフェがキックオフからゲームを有利に運ぶなか、攻撃の組み立てに関与し、前半9分にはFWエネス・ウナルのクロスバー直撃のシュートを導いた。その後も積極的にプレーし、同15分にドリブルを仕掛けて相手DFヘルマン・サンチェスのイエローカードを引き出すと、同20分にはペナルティーエリア手前からシュートを放った。

 しかし時間の経過とともに流れがグラナダに傾き始めると、徐々にボールが入らなくなり、前線での守備に追われ、同24分にDFディミトリ・フルキエを後ろから押し倒しファウルを取られてしまった。

 後半開始後もグラナダ優勢の流れが変わらないなか、後半8分に久保が右サイドでMFヤン・エテキを巧みなステップでかわし右足でクロスを入れたが、誰にも合わせられない。

 その後も久保は状況を好転させるために個人技で突破を図る場面があったが、ことごとくイエローカードが出されるほどの汚いファウルで潰された。ボルダラスはその悪い流れを変えるため、同19分にFWクチョ・エルナンデスを投入してシステムを4-4-2に変更し、久保を右サイドハーフに移したが状況は変わらなかった。

 チームにチャンスがないままタイムアップが近づくなか、久保は後半アディショナルタイムに右サイドから際どいクロスを入れたが、またもや誰にも合わせられず、今季最終戦およびヘタフェでのラストゲームをスコアレスドローで終えることになった。

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高橋智行

たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。

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