昇格できず「絶対に見返す」→オファーなく京都へ J1優秀選手を変えた「大きな挫折」

京都の福田心之助「大学の4年間、札幌に戻ることしか考えてやってこなかった」
Jリーグの特別大会「百年構想リーグ」の開幕イベントが2月2日、東京都内で行われた。昨シーズンのリーグ戦でクラブ史上最高となる3位に躍進し、その勢いのままWEST優勝を目指すのは京都サンガF.C.だ。2025年のJ1優秀選手賞を受賞したDF福田心之助は、新シーズンへの意気込みと地元への思いを語った。
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「去年1年で3位という結果を残した分、優勝まであと一歩で、その悔しさしか残らないシーズンだったので。本当の意味でタイトル、優勝を狙いに行きたいなと、今年は思っています」
百年構想リーグのJ1は東西に分かれ、昨季1位の鹿島アントラーズと2位の柏レイソルはともにEAST。3位の京都はWESTでは最上位となるが、「見え方はそうかもしれないですけど、それほど去年、楽なゲームは1つもなかったですし」と福田。昨季の順位には慢心せず、新たな気持ちで新シーズンを迎える。
「周りから見ると調子いいように見えたかもしれないですけど、僕らのなかではすごくもがいたり、考え込むことが多かったシーズンだった。その作業があったからこその3位だと思うので、それを忘れずにさらに磨きをかけて、細部まで突き詰めていければ、本当の意味で優勝を目指せるのではないかなと思います」
とはいえ、サンフレッチェ広島、ヴィッセル神戸など優勝を狙うチームが京都を意識してくるのは間違いない。「そういうふうに思ってもらえるのは、やっぱりありがたいですし。そういうチームになってきたのは、僕らとしての結果でもありますけど」としながらも、自分たちは「チャレンジャー」だと言う。
「あくまでも僕らはチャレンジャーというか、受けて立つ側になってしまうと僕らの良さは出ない。そのチャレンジャーという言葉が独り歩きしないように、プレーと行動がついてくれば、去年の良さがそのまま今年にスライドして出せると思うので。そのプレーをしっかり出していきたいなという感じはします」
そんな福田が生まれ育ったのは、北海道の浦河町という人口1万人ほどの小さな町だ。そこから誕生したプロサッカー選手が、J1優秀選手賞を受賞したのだから、地元は大騒ぎだ。「いろいろそういう僕のことを取り上げてくれたりとか、記事だったりにしてくれているのは嬉しいです」と地元への思いを語る。
「小さな町で生まれ育って、だけどこうやってプロになって活躍している姿を見て、今の子どもたちが、ああいうふうになりたいなとか、小さな町からでもプロになれるんだという希望とか、そういうのを見せられるようにと思っているので。北海道は遠いですけど、僕の活躍が届くような活躍をしていきたい」
北海道南部の浦河町から札幌までは車でも約3時間ほどの距離があり、Jリーグは決して身近な存在ではなかった。それでも、地元の少年団が主催した北海道コンサドーレ札幌の観戦ツアーなどに参加し、プロの選手たちに憧れた。だからこそ、京都の選手として札幌ドームに凱旋した際に、特別な感情もあった。
小学校を卒業すると札幌アカデミーのU-15へと進んだが、「中学校は寮に入れないので、父親と2人暮らしでした」と振り返る福田。「高校から寮に入った感じなんですけど、地元を離れて家族と別居みたいな感じで、父と一緒に3年間暮らしてもらいました」。夢を後押ししてくれた家族への感謝は尽きない。
「本当にそこが一番僕の感謝すべきところかなと思います。父親だけに限らず、兄弟にも母親にも、迷惑というか、大変な思いをさせているので。今こうやってプロになって一つ夢を叶えて、サッカーで恩返しできればなとは思います」
ここまで順調に来たようにも見えるが、挫折もあった。「高卒でプロになることしか決めていなかった。2種登録もして上がれると思ったんですけど、そこで上がれなかったのが一番サッカー人生で大きな挫折かなと」。札幌U-18からトップチームへ昇格することが叶わず、明治大学へ進学した経緯があるのだ。
「なので明治大学の4年間で絶対に見返すというか、札幌に戻ることしか考えてやってこなかった。でも結局、札幌からオファーはなかったんですけど。こうやって京都からオファー貰って、それで札幌ドームに違うユニフォームですけど帰ってきたというのは、すごく感慨深いものがあったような気がします」
北海道の小さな町で生まれ、挫折を乗り越え、J1優秀選手賞を受賞するまでになった。だからこそ、「海外で僕がどれだけ通用して、どれだけ自分の力が試せるのかというのはすごく楽しみというか気になるので、タイミングがあればチャレンジしたい」と次なる野望も。新シーズンでさらなる成長を証明する。
(FOOTBALL ZONE編集部・工藤慶大 / Keita Kudo)






















