サッカー界の「不動産王」は誰? 英紙がランキング、1位は驚愕の“61億円”超え
【英国発“ゴシップ”斜め読み】英紙が“上位7人”を発表、「なぜこの人?」という人物も…
それまで月刊誌や週刊誌の仕事を中心にしていたことで、2001年7月に報知新聞社の英国番通信員となってからまず実感したのは「新聞は毎日出版するもの」ということだった。というわけで、こっちが黙っていると、毎日仕事をすることになる。
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その連日の仕事となるのは”外電”と呼ばれるもので、こちらのニュースをチェックして、会社に知らせる業務だ。当時、まず毎朝、近所の売店で新聞を買い漁ることが日課になった。うちは田舎なので、一番近い売店まで片道約1キロ。往復2キロの道のりを、まさにこれは例えではなく、毎日毎日、歩いて通った。
それが近年では新聞記事もオンラインが主流なので、歩く必要はなくなったが、1日に2時間のエクササイズが必要な愛犬ハナ(ウェルリッシュ・シープ・ドッグ。ボーダーコリー犬の一種)との散歩で運動不足には陥っていない。
それはともかく、20年もこの作業を続けているなかで、面白い記事なのだけど紙面がなかったり、新聞の外電向きではないということで紹介できないものも多い。ここではそんな記事を紹介していきたい。
今回は英大衆紙「ザ・サン」のこんな記事から。
「欧州サッカー界の不動産ベスト7――最も高価なのは誰の家?」
どうして切りのいいところでベスト10ではなく、「7位」までなのかは分からないが、こんな記事を見つけた。ランキングを見ると、なるほどと納得する名前のなか、「なぜこの人が?」という人も混ざっている。内訳は5人が引退選手で現役選手は2人。国籍を言うと2人が誰だかバレてしまいそうだが、アルゼンチン1人、ポルトガル1人、ブラジル1人、そして英国人が4人という結果になった。英国メディアの報道なので、当然ながら家の価格は英ポンドの表記となる。
それではまず第7位から。
■7位:ジョン・テリー 500万ポンド(約7億8000万円)
1人目の英国人。ご存知泣く子も黙る元チェルシー主将。番長的な存在で有名。カジノ通いや仲間内での派手なパーティーを催すことでも知られて、金遣いが荒いというイメージだったが、ところがどっこい、不動産運は抜群のようだ。
記事によると、2014年に前の持ち家をなんと1600万ポンド(約24億9600万円)で売却したという。1990年代後半から凄まじい不動産ブームが起こった英国だが、テリーはこの売却で1000万ポンド(約15億6000万円)もの利益を得たという。それならアストン・ビラでのコーチ業でも、人工芝ピッチもある7寝室6浴室の7億8000万豪邸に住めるわけだ。ちなみにこの人、自宅以外の不動産を全部合わせると、4700万ポンド(約73億3320万円)もの資産になるという。意外な不動産王。番長のくせにやるものだ。
森 昌利
もり・まさとし/1962年生まれ、福岡県出身。84年からフリーランスのライターとして活動し93年に渡英。当地で英国人女性と結婚後、定住した。ロンドン市内の出版社勤務を経て、98年から再びフリーランスに。01年、FW西澤明訓のボルトン加入をきっかけに報知新聞の英国通信員となり、プレミアリーグの取材を本格的に開始。英国人の視点を意識しながら、“サッカーの母国”イングランドの現状や魅力を日本に伝えている。