データから導くW杯最終予選「突破の条件」 ハリルジャパンの勝算と課題とは

ルーズボールは拾うも狙って奪えていない?

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 守備のデータから、インターセプトとフリーボールピックアップのデータを紹介しよう。前者はボールの動きを読み自ら狙って奪ったプレーの回数で、後者は相手のミスによりルーズボールとなったボールの取得回数を表している。チャレンジのような選手の対峙と違い、ボールが動くコースやポジショニングがより強く関わる守備データだ。これらのプレー回数はボールの支配状況にも影響するため、支配率と併せてまとめた。DATA-4は横軸を支配率、縦軸をインターセプト数とフリーボールピックアップ数にした2つの表だ。

 日本の1試合平均ボール支配率が12チーム中4位の51%であることを考えると、インターセプト数44回は全体で11位と少ない傾向にある。逆にフリーボールピックアップ数は76回と多く、全12チーム中でイラクに次ぐ2位となった。

 こうしたボール奪取が多いのは、チーム全体のポジショニングの良さから生まれたものではあるが、相手のミスから生まれた攻撃は当然のことながら相手のクオリティーが上がれば減少するため、「世界」を意識したディフェンスを目指すのであればインターセプト数を少しでも増加させたい。どちらも攻守が入れ替わるデータではあるが、インターセプトの方が前への切り替えが早く、相手の隙を突くことができるため、カウンター時のシュート比率の増加にもつながるだろう。

 

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