退任の浦和スコルジャ監督、ホーム最終戦黒星で「申し訳ない」 ファンに感謝「心の底からリスペクト」「一生心に残る」

マチェイ・スコルジャ監督【写真:徳原隆元】
マチェイ・スコルジャ監督【写真:徳原隆元】

福岡に2-3敗戦、試合後に浦和のマチェイ・スコルジャ監督が挨拶

 浦和レッズは今季のリーグ戦でホーム最終戦となる第33節のアビスパ福岡戦を11月25日に戦い2-3で敗戦。試合後にはマチェイ・スコルジャ監督が挨拶も行った。

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 浦和はMF岩尾憲が出場停止で日本代表MF伊藤敦樹が負傷のダブルボランチをMF安居海渡とMF柴戸海で組んだ。前節でリーグ優勝の可能性が消滅し、スコルジャ監督の今季限りで退任することも発表され、1つ区切りを迎えたタイミングでの試合に3位フィニッシュをチームの目標に定め、4日のルヴァンカップ決勝で1-2と敗れた福岡とのリターンマッチになった。

 その浦和は前半13分、DF明本考浩がMF中島翔哉にパスを預けて前進すると、リターンを受けた明本がペナルティーエリア内で相手と接触して転倒。当初はノーファウルの判定だったが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の介入でオンフィールドレビューが行われるとPKの判定に。これをDFアレクサンダー・ショルツが中央に浮かせて決めて先制に成功した。一方の福岡は前半32分にFW山岸祐也のポストプレーからFW紺野和也が抜け出し、距離を詰めようとするGK西川周作の頭上をループシュートで決めて同点。1-1で前半を終えた。

 後半に入ると福岡は9分、左サイドからFW金森健志が入れたクロスをファーサイドでフリーになったDF小田逸稀が押し込んだ。当初は金森がパスを受けた時点のオフサイドと判定されたが、VARのチェックでオンサイドと分かりゴールが認められた。さらに後半17分、浦和が西川から柴戸に自陣でつないだところ、ターンしようとした柴戸を福岡MF前寛之が狙ってボールをカット。こぼれ球を紺野が難なく押し込んでリードを2点に広げた。

 浦和は後半30分にFWブライアン・リンセンが放ったミドルが相手に当たってコースが変わり、クロスバーに当たったこぼれ球をMFアレックス・シャルクが押し込んだ。途中出場のオランダコンビから追撃弾が生まれたものの2-3で敗れホーム最終戦を飾れず。他会場で勝利したサンフレッチェ広島にも勝ち点で抜かれ4位に落ちた。

 退任が決まっているスコルジャ監督は試合後に挨拶を行い、「こんにちは。最初に言いたいのは、本日このような気持ちにしてしまって申し訳ないということ。そして、この1年間を浦和で戦ってきての気持ちを話したい」としたうえでメッセージを残した。

「まず、浦和レッズのファン・サポーターの方々に心の底からのリスペクトを伝えたい。埼玉スタジアムでも、東京でもリヤドでも、中国でも韓国でもチームと一体になって応援し、一緒に戦ってくれた。皆さんと一緒に戦った決勝でアル・ヒラルに勝って『We are Diamonds』を一緒に歌った光景は一生心に残る。そして、川崎戦の後リヤドに向かう時、スタジアムを出発した時の皆さんの姿はキャリアの中でも初めてだった。皆さんが素晴らしいものを作り上げているし、埼玉スタジアムの雰囲気は本当に素晴らしい。

 そして、この場を借りて浦和レッズの人々に感謝したい。選手たちにも心の底からありがとうと伝えたい。みんな本当にいい選手たちだし、ここまで素晴らしいモチベーションがあり、良い資質を持った選手たちと仕事をしたのは初めてだった。シーズンの終盤で私たちが望んでいた成功を収められなかったのは残念だ。だが、毎日を浦和レッズのために頑張ってきたと保証する。お疲れ様です、ありがとう。また近いうちにお会いしましょう」

 浦和は12月3日に3位の可能性を残して北海道コンサドーレ札幌とのリーグ最終節を迎える。また、その間にはAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の2試合と、12月15日からはサウジアラビアのジェッダでクラブ・ワールドカップ(W杯)の戦いに臨む。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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