浦和、リーグ3位確保へボランチがカギか 負傷&出場停止で欠員…期待の懸かる3選手のポジション争い
伊藤が負傷、岩尾が累積警告で出場停止
浦和レッズは11月21日に公開トレーニングを実施。リーグ3位の確保に向け次節はアビスパ福岡戦になるが、ボランチのMF岩尾憲が累積警告で出場停止、MF伊藤敦樹が負傷のために起用法がポイントになりそうだ。
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浦和は12日のヴィッセル神戸戦に1-2で敗れて優勝の可能性が消滅したが、勝ち点54で3位をキープしている。4位のサンフレッチェ広島とは勝ち点2、5位の名古屋グランパスとは勝ち点3差があることから、2勝すれば3位でフィニッシュできる。そのためには、25日リーグ戦でのホーム最終戦となる第33節の福岡戦で勝利が必要になる。
代表活動期間中になった先週からのトレーニングで、マチェイ・スコルジャ監督は今月4日のルヴァンカップ決勝戦で敗れた福岡とのリベンジマッチについて「その敗戦が、偶然だったという力があることを証明しよう」と、力負けではないことを示すためのゲームにするよう選手たちに奮起を促したという。先週の時点では一部の主力選手に休養を与えた日もあったが、週が明けたこの日は代表活動中のタイ代表MFエカニット・パンヤとU-22日本代表DF大畑歩夢を除くほとんどのメンバーはトレーニングに参加した。
ただし、右膝の手術を行って間もないDF酒井宏樹と神戸戦で負傷交代した伊藤は全体練習に参加せず。さらにリーグ戦の全試合に出場してきた岩尾が累積警告で出場停止となり、ダブルボランチは完全入れ替えが必要になる。MF安居海渡、MF柴戸海、MF平野佑一から組み合わせることになりそうだ。
今季あまりチャンスを得られていない平野は「少なからず最後にチャンスが回ってきそうなのは、めげずにやってきたご褒美かなと思って、勝ちが全てのゲームではあるけど闘志あふれるプレーを見せたい」と話す。持ち味の意外性のあるパスやゴールに直結するスルーパスが期待されるが、「ビルドアップの時に後ろを重くするのは簡単。自分のポジションから動かずに前進させられるか」と、守備の堅い福岡に対しての狙いを話す。福岡の長谷部茂利監督とは、水戸ホーリーホック時代に選手と監督の関係だっただけに「やりたいことは分かるし、自分としては良いイメージがある」と話した。
また、安居は本来のポジションであるボランチよりも今季はトップ下やサイドハーフでのプレーが多かった。その経験から「トップ下につけるボールは、今まで通ればいいと思ってやっていたところもあったけど、立ち位置などを見て出さなければいけないと分かった。それは、(ほかのポジションを)やれて良かったこと。誰と組むかにもよるけれどもバランスは大事にしていきたい」と話している。
柴戸もまた力強いボール奪取力の持ち主だけに、どの組み合わせでスタメンを組むとしても違う持ち味の組み合わせになりそうだ。浦和にとって福岡戦はリーグ戦のホーム最終戦となり、21日午前時点で3万7000枚以上のチケットが販売済み。来季にもつながる順位確保に向け、どう組んでも今季あまり回数が多くなかった組み合わせになるコンビの働きがカギになりそうだ。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)