「レジェンドは変わることがない」 “天才MF”小野伸二の引退を豪州も惜別「彼は全てで中心的な存在だった」

今季限りで引退の小野伸二【写真:グレアトーン】
今季限りで引退の小野伸二【写真:グレアトーン】

44歳小野は今シーズン限りで現役引退へ

 J1北海道コンサドーレ札幌に所属する元日本代表MF小野伸二は今季限りでの現役引退を発表した。44歳の小野は2012年から14年にはオーストラリアのウェスタン・シドニー・ワンダラーズでプレー。現地メディアが“天才”の引退を報じている。

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 小野は誕生日の9月27日に自身のインスタグラムを通じ、今季限りで現役引退をファンへ報告した。キャリアを通じて怪我と戦い続けた“天才MF”は44歳でピッチに別れを告げる。

 J1浦和レッズでのプロデビュー後、オランダ1部フェイエノールトやドイツ1部ボーフムなど海外クラブでもプレーしてきた小野は2012年、その年にオーストラリア1部リーグに参入したウェスタン・シドニー・ワンダラーズに移籍。元イタリア代表FWアレッサンドロ・デル・ピエロ氏(元シドニーFC)や元イングランド代表FWエミール・ヘスキー氏(元ニューカッスル・ジェッツ)と並ぶリーグの“マーキープレーヤー”(サラリーキャップ制の制限を受けずに年俸を設定できる選手)として注目を集めた。

 そして小野は1年目にリーグ戦26試合で8得点と活躍し、参入初年度でのリーグ制覇という快挙に貢献した。さらに2年目にはAFCアジアチャンピオンズリーグ(ACL)でベスト8に進出するなどオーストラリアで充実の時を過ごした。

 プレーしたのはこの2シーズンのみだったが、小野はオーストラリアの地に大きなインパクトを残した。同国メディア「KEEP UP」は小野の功績を称え、クラブの歴史に残り続けると伝えていた。

「あの2シーズンで彼はワンダラーズのレジェンドになった。それは今後何年、何十年に渡ってクラブが歴史を積み上げていっても変わることはない。ウェスタン・シドニーは参入直後に成功を収めてオーストラリアサッカー界の景色を変えたが、小野はその全てで中心的な存在だった。今季終了後に小野はスパイクを脱ぐが、天才あるいはジーニアスという彼の愛称はAリーグの思い出と同じようにこれからも生き続けるだろう」

 1998年に18歳で日本代表にデビューし、そのままフランス・ワールドカップに出場。華麗なテクニックで見る者を魅了し続け、紛れもなく日本サッカー界のレジェンドとなった小野は長いキャリアの中で2シーズンを過ごしたオーストラリアでも伝説の選手として認められていた。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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