浦和ベテラン興梠、前半戦は「内容も見れば今の順位が妥当」 後半戦の鍵に挙げたのは?

浦和の興梠慎三【写真:徳原隆元】
浦和の興梠慎三【写真:徳原隆元】

失点はリーグトップタイながら攻撃力に課題

 浦和レッズのFW興梠慎三は、チームのオフ明けとなった7月25日の公開トレーニングにフル参加。8日間のオフでリフレッシュしたあと、シーズン後半戦に向けて自身がゴール前で勝負できる形を増やすことに意欲を見せている。

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 浦和は7月16日のJ1リーグ第21節セレッソ大阪戦(0-2)を終えると、24日までの8日間のオフとした。MF関根貴大が「シーズンはつながっているけど、ここからまた別だと思えるくらい」と話したほど、シーズン中としては異例の長さのオフになった。

 興梠は家族とリフレッシュしたと話すが、シーズン前半戦ではAFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝に向けてチーム全体が仕上げてきたなか、5月6日の決勝第2戦を終えて優勝を果たしたあとは疲労感も見えた。リーグ戦は4位につけているが、興梠は「ACLの決勝で出し切って、そこからちょっと勝てない試合が続いて苦しんだ」とも話す。そして「内容なども見れば、今の順位が妥当という思いもある。まだ優勝争いできる順位にいるので、ここから勝負どころかなと思っている」と、前半戦を振り返った。

 そうしたなかで課題に挙げられるのが得点力でもある。リーグ21試合で27得点は、4位までのチームでは最少。ヴィッセル神戸の42得点や横浜F・マリノスの44得点と比較すると得点力には差がある。17失点はリーグトップタイの好成績だが、並んでいるのが神戸とあって得失点差は15ポイントも差がついた。

 興梠は6月のゲームで「なるべく前で我慢した」と話していたが、「そのほうが自分も生きると思うし、なるべくペナルティーエリア内で勝負ができれば得点も取れるし、勝てる試合も増えると思う。トップ下に(安居)海渡がいるので、アイツも基本は落ちてプレーするタイプなのでどうにかして裏を狙っていくのも必要だと思う」と、後半戦もそれを継続するのが1つのポイントになると話している。

 その興梠の近くでプレーする選手の存在という点で、関根は現在のチームはMF岩尾憲が最終ラインと出入りするのに連動してトップ下が中盤の組み立てに参加することから、サイドハーフが中央に入ってくるプレーを狙っていると語る。そして、「点を取れた時のいいフィーリングを増やしていけばいいと思うけど、自分の中でもはっきりしてきている。意図的にそういう場面を作ることを増やせば確率も上がると思う」と話している。

 浦和のシーズン後半戦はリーグ戦に加え、ルヴァンカップ、天皇杯でも勝ち残っているうえに、2023-24シーズンのACLプレーオフからの参戦もある。すべてを勝ち残っていけば強烈な過密日程になることも確実だが、再開前のトレーニングを積める期間に前線の噛み合わせと共通理解を図って得点力アップにつなげたいところだ。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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