「プロの鏡」「負けず嫌い」…FC東京10番・東慶悟が語るチームメイトたちの素顔

サイドバックでプレーするDFバングーナガンデ佳史扶【写真:Getty Images】
サイドバックでプレーするDFバングーナガンデ佳史扶【写真:Getty Images】

ディエゴ・オリヴェイラは「日本人に近い」

■バングーナガンデ佳史扶(DF/21歳/在籍4年目)
昨季J1成績:17試合(1253分間出場)・1得点2アシスト

「性格は謙虚で控え目。本当にいいヤツだし、優しいヤツです。でも、昨年コンスタントに試合に出たことがすごく自信になったはず。自分で課題を見つけて取り組んでいる時期だと思いますけど、ピッチに立ったら悪いヤツとまでは言わないですが、そのくらいにまで変われれば、A代表を背負えるレベルの素晴らしいサイドバックになると思います。ピッチに入れば性格が変わる、となればいいなと。

 試合に出て成功もして失敗もして、学ぶことで責任感に変わり、性格が変わる。それは経験して身に付くものだと思っているんです。僕たち先輩がもっと求めていけば変えられる。そこがついてくれば、代表になかなかいない左利きのサイドバックになるはずですよ。東京にずっといてほしいですけど、世界で活躍できるレベルの選手になる能力はあると思います。今年、期待しています」

■ディエゴ・オリヴェイラ(DF/32歳/在籍6年目)
昨季J1成績:30試合(2178分間出場)・4得点5アシスト

「今年6年目ですか。僕もJリーグで長くやっていますけど、あれだけ優秀なブラジルの選手はいまだ対戦したことがない(笑)。チームメイトで良かったなと思うことが多いです。性格的にも本当にいいヤツで、同い年ということもあって刺激を受けています。東京を象徴するストライカーの彼が活躍すれば勝つという、そのくらいのレベルの選手です。

 去年は股関節痛に悩まされていてつらそうでしたけど、本人もたぶん不甲斐ないと感じ、今年に懸ける想いがあると思います。それはキャンプの時からすごく伝わってきましたし、それが練習試合の結果にも出ている。ディエゴのコンディション次第では、順位が変わってくるんじゃないかと。万能ですし、ボールを収めることができて、ゴールも決められて、なおかつ献身性もあってありがたい。アダ(イウトン)もそうですけど、練習から真面目ですし、そういう人は重宝される。ルーコン(ルーカス)とやった時にもすごく衝撃を受けたんですけど、彼と同じような匂いがしますね。日本人に近いという褒め言葉が合っているかどうか分からないですが、その良さにプラスアルファで破壊力がある。すごく優秀な外国籍選手だなと思います」

[プロフィール]
東慶悟(ひがし・けいご)/1990年7月20日生まれ、福岡県出身。大分U-18―大分―大宮―FC東京。J1通算348試合26得点、J2通算29試合6得点。昨季後半戦から4-3-3システムのアンカーとして新境地を拓き、ハードワークを厭わずにゲームを組み立てる配球役、中盤のフィルター役をこなした。2019年からは10番を背負い、19~21年にはキャプテンも務めるなど、FC東京の中核を担うメンバーの1人だ。

(後藤 勝 / masaru goto)



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後藤 勝

後藤 勝
ごとう・まさる/小平市在住のフリーライター。出版社、編集プロダクション勤務を経て独立。1990年代末に「サッカー批評」「サッカルチョ」などに寄稿を始めたことがきっかけでサッカーに携わるようになり、現在はFC東京、FC岐阜、東京都社会人リーグを中心に取材。著書に「トーキョー ワッショイ! FC東京 99-04 REPLAY」(双葉社)「エンダーズ・デッドリードライヴ-東京蹴球旅団2029」(カンゼン)がある。ウェブマガジン「青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン」「ぎふマガ!〜FC岐阜を徹底的に応援する公式ウェブマガジン〜」の執筆を担当。

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