町野修斗は「大迫勇也を上回る理想的な身体」 日本代表OBが語る“ポスト”を超える可能性

FW大迫勇也とFW高原直泰【写真:高橋 学 & Getty Images】
FW大迫勇也とFW高原直泰【写真:高橋 学 & Getty Images】

周囲との連係に加え、独力でゴールを奪うプレーも今後は必要

 A代表デビューを飾ったE-1選手権の香港戦(6-0)でいきなり2得点、優勝が懸かった韓国戦(3-0)でもフル出場でダメ押しのチーム3点目を奪い、大会前に掲げていた3ゴールの目標を達成。森保ジャパンは、発足から攻撃を牽引してきたFW大迫勇也(ヴィッセル神戸)が怪我の影響もあって徐々に衰えが見られ、頼れる“新エース”の台頭が待たれる。大型ストライカーの町野も候補者の1人で、栗原氏は今後の課題を含めて期待を寄せる。

「今の日本代表には、古橋(亨梧)、浅野(拓磨)のようなスピード型アタッカーはいる一方で、かつての高原直泰さんのような万能タイプがいない。全盛期の大迫も速かったですけど、修斗(身長185センチ・77キロ)は身体的に大迫(身長182センチ・71キロ)よりもひと回り大きい。それでいて動ける、理想的な身体をしています。ただ、修斗も現時点ではまだ日本代表のエースになれるほどではない。なぜなら、今はチームで崩していて、修斗個人の力で相手を弾き飛ばしたり、置き去りにしてこじ開けたゴールではないからです。FWは時に、単独で突破できる力が必要。修斗が“自分でも行ける選手”になれたら、手がつけられなくなると思います」

“ポスト大迫”ではなく、“エース町野”として日本を背負えるようになるべく、22歳の若武者は貪欲にゴールを狙い続ける。

[プロフィール]
町野修斗(まちの・しゅうと)/1999年9月30日生まれ、三重県出身。履正社高―横浜FM―北九州―湘南。J1通算53試合12得点、J2通算32試合7得点、J3通算30試合8得点、日本代表通算3試合3得点。身長185センチを誇るとともに、多彩なシュートパターン、高い身体能力を生かしたスピードを兼備した生粋のストライカー。今年7月のE-1選手権で日本代表デビューを飾り、“ポスト大迫勇也”の1人として名乗りを上げる。

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栗原勇蔵

くりはら・ゆうぞう/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。

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