「オシムさんは型にはめなかった」 元日本代表MF水野晃樹、アマチュア契約から20代前半で飛躍…ジェフ時代に花開いた理由
【インタビュー#1】水野晃樹に訊くプロ入り後のジェフ時代と若き頃の自分に今、伝えたいこと
スピード豊かなドリブルと正確なキックを武器に一躍、日本代表にまで上りつめたMF水野晃樹は現在、社会人リーグのはやぶさイレブンに身を置いている。ジェフユナイテッド市原・千葉時代には、名将イビチャ・オシム監督のもと、走力を活かした戦いを体現。「オシムチルドレン」の一員として大きく成長したその当時の背景、そして、若かりし頃の自分に今、伝えたいこととは?(取材・文=Football ZONE web編集部・橋本 啓/全4回の1回目)
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現在36歳の水野は、静岡県清水市出身。高校時代は名門・清水商業高校(現・清水桜が丘高校)で心身を鍛え上げた。厳しい練習にも耐えた3年間を経て2004年にジェフ市原(現千葉)へ加入。プロの門を叩くと、いきなりオシム氏と出会った。
ボスニア・ヘルツェゴビナ国籍のオシム氏は、旧ユーゴスラビア代表を1990年のイタリア・ワールドカップでベスト8へ導き、その名を世界に轟かせた“東欧の名将”。2003年に市原(当時)の監督に就いてからは、「考えて走るサッカー」をテーマに低迷していたチームを上位に導く辣腕を振るった。
そんなオシム氏の指導により花開いた選手たちは「オシムチルドレン」と呼ばれ、水野もその1人だった。高校卒業後、願ってもない環境でプロキャリアをスタートし、のちに日本代表監督も務めたオシム氏のもとで、A代表メンバーにも選ばれた。20代初めに飛躍を遂げたキャリアは水野にとって、どう映っているのか。