将来嘱望のJリーガー、27歳で引退→俳優に転向 「1億円稼げる」と言われ奮闘も…異例のキャリアを辿った理由

タレント・俳優として活躍している青山隼【写真:高橋 学】
タレント・俳優として活躍している青山隼【写真:高橋 学】

【元プロサッカー選手の転身録】青山隼(名古屋、C大阪、浦和、徳島)前編:苦悩続きの現役時代

【後編】33歳の元Jリーガーが歩む“俳優人生” 演技経験ゼロからスタート、時給900円のバイトも…下積み生活の実情とリアルな声

 世界屈指の人気スポーツであるサッカーで、プロまでたどり着く人間はほんのひと握り。その弱肉強食の世界で誰もが羨む成功を手にする者もいれば、早々とスパイクを脱ぐ者もいる。サッカーに人生をかけ、懸命に戦い続けた彼らは引退後に何を思うのか。「Football ZONE web」では元プロサッカー選手たちに焦点を当て、その後の人生を追った。

 今回の「転身録」は、J1名古屋グランパス、セレッソ大阪、浦和レッズ、徳島ヴォルティスでプレーした青山隼(33歳)だ。中学時代から世代別日本代表に選出された青山は、将来を嘱望されていた。しかし、巡って来たチャンスを逸しては悩む日々を重ねた。そして、徳島で開幕から定位置をつかんでいた2015年シーズン途中に現役引退。同年秋には俳優の道を歩み始めた。前編では、希望に満ちていたプロ入り前と苦闘した現役時代、ユニフォームを脱ぐに至った真相を振り返る。(取材・文=柳田通斉)

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 青山はプロとして、10年間プレーした。引退は27歳。徳島で開幕スタメンを勝ち取りながら、15年シーズン序盤に自ら引退を決めた。

「プレーに魂が入らなくなったんです。体は動いても、そこに気持ちがない。こんな状態では応援してくださる皆さんに失礼だと思ったのが理由です。もう、6年も前のことですが、後悔は一切ありません」

 対面した青山は、清々しい表情で当時を振り返った。そして、サッカーとの出会いから、希望に満ちた中学、高校時代。プロ入り後を語り始めた。

「サッカーは兄に影響されて、小2から始めました。地元のクラブでGK以外は全てやりました。小5で宮城の選抜チームに入って、監督さんがFCみやぎバルセロナを立ち上げた流れで、僕も中学から3期生でそこのジュニアユースに入りました」

「個の強化」を重視したクラブで、青山は能力を伸ばした。1期生のFW西山貴永がサンフレッチェ広島のユースに入り、2期生のGK丹野研太と4期生のMF香川真司はFCみやぎバルセロナユースを経てC大阪に入団。そして、青山は高校から名古屋ユースに所属した。

「僕らのプロにつながる道は、西山さんが切り開いてくれました。僕は中2の時に出た日本クラブユース選手権(U-15)で、たまたま3バックの右に入り、ガンバ大阪ユースの家長(昭博)さんを止めたことが評価され、U-14のタイ遠征に選ばれました。それから名古屋ユース入りの話が進みましたが、西山さんの歩みを見ていたので、迷いはありませんでした」

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