久保建英、レアル戦は“切り札”起用? スペイン人記者を直撃「本当に重要な対戦を…」
【スペイン発コラム】4戦連続スタメンのビジャレアル戦は0-0、好機演出もゴールに絡めず
日本代表MF久保建英が19日、リーガ・エスパニョーラ第5節で昨季前半に所属した古巣ビジャレアルと対戦し、4試合連続の先発出場を果たした。
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ビジャレアル戦はリーガで今季初の14時開催(日本時間21時)ということで、大きな話題となった。スペインではまだ残暑が残り、ちょうどランチタイムの時間帯。これはマジョルカが今季、久保と韓国代表MFイ・ガンインを獲得したことにより、リーガがアジア市場の視聴者拡大を狙い、日本と韓国のプライムタイムに合わせたものと伝えられていた。
これについてルイス・ガルシア監督は、「14時キックオフはサポーターにとって、ランチの時間を変更する必要があるので良い時間とは言えない。また我々も選手たちにランチを10時30分に食べるように要請しなければいけないし、暑さがあれば体への負担が大きく、終盤には力尽きることになるので、試合に大きな影響を及ぼすことになるだろう。しかし2人(久保とイ・ガンイン)がいることで、我々は今後、何度もその時間帯に戦うことになりそうだ」と苦言を呈した。また不慣れな時間帯に適応する必要があったため、指揮官はその週に実施したすべての練習を昼開催の試合時間に合わせていた。
またこの試合は、昨季ビジャレアルに所属していた久保やFWフェル・ニーニョ、DFハウメ・コスタ、さらには過去にビジャレアルのトップチームとBチームを指揮したことがあるルイス・ガルシア監督、19年間ビジャレアルで様々な役職に就いたスポーツディレクターのパブロ・オルティスなどが現在マジョルカにいることでも注目を集めていた。
試合当日、日曜日の昼下がり、スタジアム併設のバルで観戦前の一杯を楽しんでいたサポーターたちが久保について話してくれた。マルティンさんは「タケ・クボは2年前、初めてここに来た時と同じように、今季も十分なパフォーマンスを見せてくれているから満足しているよ」と答え、ジョルディさんは「まだ若いし、もっと学ぶ必要があるとは思うけど、今季は素晴らしいシーズンを送ってくれると信じている」と今後に大きな期待を寄せていた。
気温27度の快晴の空の下、試合開始のホイッスルが鳴り響く。ルイス・ガルシアはセンターバック(CB)3人を欠き守備陣に大きな問題を抱えるなか、前節アスレティック・ビルバオ戦(0-2)から3人を入れ替え、システムを4-2-3-1から4-4-2に変更し、久保を右サイドハーフで起用した。
高橋智行
たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。