「ポルトガル化」と「中国マネー」でプレミア躍進 古豪を復活させた異国の資金と人脈

まさかプレミアリーグにポルトガル人のチームが生まれるとは…

 ブラジルのポルトゥゲーザのようにポルトガル人が立ち上げたクラブや、スペインのアスレティック・ビルバオなどバスク人のクラブはあるが、ウルブスのポルトガル化にそうした文化的な背景はない。辣腕エージェント、ジョルジュ・メンデスが相談役としてクラブ経営に関わっているからだ。

 メンデスはクリスティアーノ・ロナウド(ユベントス)やジョゼ・モウリーニョ(トッテナム監督)の代理人として名を上げたポルトガル人。ミノ・ライオラとともに、サッカー界に大きな影響力を持つエージェントである。

 メンデスの最初の顧客が、まだ現役選手だったエスピリート・サントだった。さらに復星集団はメンデスの会社の株主。つまり、ウルブスを立て直したのはメンデスといっていい。

 英国とポルトガルはヨーロッパのなかで時差のある西端の国。人種も文化もまるで違うが、遠いようで近い間柄だ。ただ、まさかプレミアリーグにポルトガル人のチームが生まれるとは想像していなかった。将来、Jリーグにも韓国人のチームや、オーストラリア化したクラブができるのかもしれない。

(西部謙司 / Kenji Nishibe)

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西部謙司

1962年生まれ、東京都出身。サッカー専門誌の編集記者を経て、2002年からフリーランスとして活動。1995年から98年までパリに在住し、欧州サッカーを中心に取材した。戦術分析に定評があり、『サッカー日本代表戦術アナライズ』(カンゼン)、『戦術リストランテ』(ソル・メディア)など著書多数。またJリーグでは長年ジェフユナイテッド千葉を追っており、ウェブマガジン『犬の生活SUPER』(https://www.targma.jp/nishibemag/)を配信している。

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