中村憲剛、“悪夢の大怪我”からの301日 「密着ドキュメント」に込められた思いとは?

「憲剛さんと左膝との“コミュニケーション”に注目していただけたら…」

――今回、耳の不自由なファンからSNS経由でリクエストを受けて、字幕表示にも対応されていました。

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「今回の企画コンセプトの一つに『難しい状況にある人に力を』という思いがありましたし、耳の不自由な人が待っていてくれる人がいるのなら、『やる』の一択でした。もちろん、すべてのコンテンツで字幕対応するのは難しいですが、会社としてもダイバーシティやインクルージョン、つまり“平等な世の中”に向けた取り組みを打ち出していきたいと考えているところでしたし、そういった声にお応えできたのは良かったと思います。

 実は字幕の作業を進めている段階で、憲剛さんからも『字幕、付けてあげられそう?』という連絡をもらっていました。この番組をご覧になった方が、少しでも前向きになれたらという思いを込めて対応させていただきました」

――今回のドキュメント、改めて見どころを教えてください。

「詳細な回復のステップに加えて、憲剛さんと左膝との“コミュニケーション”に注目していただけたらと思います。順調に回復していく一方で、ちゃんと膝の“声”を聞かなかったことで、コロナ禍の裏側で一気に状況が暗転してしまった。それが復帰戦の感動的なエピソードにつながっていきます。実は清水エスパルスとの復帰戦で特別に『中村憲剛カメラ』を入れていて、だからこそ撮影できたシーンがたくさん出てきます。そういった部分も、隠れたこだわりとして楽しんでいただけたらうれしいですね」

――今回のドキュメントのビジネス面における意味は、どう考えていますか?

「現在DAZNでは、スポーツの魅力をより多角的に伝えるため、試合のライブ中継以外のオリジナルコンテンツの制作・配信をさらに拡充させていく方向性を打ち出しています。日本ではタイミング良く、その第一歩になるような番組にできました。また、今回はクラブの協力が非常に大きかったです。こういったコンテンツ制作はDAZNとクラブ、Jリーグの連携が重要だと思いますし、クラブの大きな協力がなければ実現しませんでした。そういう意味では一つのモデルケースになったのではないかとも思っています」

――密着取材を通じて、視聴者に一番伝えたいことは?

「今回は中村憲剛という偉大なサッカー選手が、非常に前例の少ない39歳という年齢でのリハビリを通じて、何かを伝えようとしていました。作り手としては、視聴者の心に何か響くようなものを作りたい。そして憲剛さんの思いを伝えたいと考えたなかでの企画実施となりました。同じような大怪我を負ってしまった人、思わぬ困難に直面してしまった人、目の前にある壁を乗り越えようとしている人。そういった人に少しでも前向きになってもらうことができていたらうれしいです。

 そして試練を乗り越えてピッチに戻ってくるまでの憲剛さんの歩みを知り、そのうえで彼のプレーを観戦いただければ、また新しい視点で中村憲剛という選手をご覧になれるのではないでしょうか。ぜひ憲剛さんがリハビリ期間、そして劇的な復帰戦で胸に秘めていた感情を想像しながら、番組をご覧いただければと思います」

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(FOOTBALL ZONE編集部)



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