「泣けてきちゃう」 伝説のFKキッカーが感謝、Jリーグ創成期に刻んだ美しき思い出

FKの練習中に同僚たちがピッチに寝そべって蹴り方を観察するエピソードを披露

 エドゥーと言えば、今でも強烈な印象として残っているのがFKだ。特に、1994年4月2日のJリーグ・サントリーシリーズ第6節ジュビロ磐田戦で決めた、40メートルの長距離FK弾は伝説となった。

「あれは僕の人生の中でも、最も美しいゴールの一つだよ。FKの秘訣はただ一つ、練習することだ。もちろん天賦の才もあるけど、僕も毎日、チーム練習が終わった後に1日60~70本を蹴っていた。様々な距離、あらゆるアングルからね。そうすると、試合でどんな場面になっても、その準備ができているんだ」

 あの40メートルのFK後、いつも練習に付き合っていた当時の木村文治ヘッドコーチに向けて、エドゥーは「見た? 僕、練習していただろ? そして、練習通りに蹴って、決めただろ?」と叫んだという。

「面白かったのは、僕がフリューゲルスに行った最初のプレシーズン合宿でのことだ。僕は早速、FKの練習を始めたんだけど、そのほとんどでゴールを決めていた。日本人選手がそれを見て、僕がボールをセットするとそばに来て、ピッチに寝そべり始めたんだよ。僕の蹴り方を観察したくてね。僕は、間違えて彼の顔を蹴っちゃうんじゃないかと心配になったから(笑)、少しずつコツを教え始めたんだ」

 彼にとってもう一つ忘れられないのが、1993年天皇杯決勝の鹿島アントラーズ戦だ。フリューゲルスはエドゥーが2点を決め、試合は2-2で延長戦に突入。最終的に6-2で勝利し、優勝を達成した。

「プロ化1年目のシーズンに、フリューゲルスが戦った初めての決勝。1年間の集大成のようなものだった。だから試合前、チームメートたちに話したんだ。技術面、戦術面も大事、そして今、大事なのは強いメンタルだってね。試合後、選手たちみんなが感動して泣いているのを見た。あの涙は、僕にとっての最高のトロフィーだったよ」

藤原清美

2001年にリオデジャネイロへ拠点を移し、スポーツやドキュメンタリー、紀行などの分野で取材活動。特に、サッカーではブラジル代表チームや選手の取材で世界中を飛び回り、日本とブラジル両国のテレビ・執筆などで活躍している。ワールドカップ6大会取材。著書に『セレソン 人生の勝者たち 「最強集団」から学ぶ15の言葉』(ソル・メディア)『感動!ブラジルサッカー』(講談社現代新書)。YouTube『Planeta Kiyomi』も運営中。

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