今治は“J3元年”でどこまで戦えるのか 開幕2試合から探る「岡田メソッド」の現在地

細部に渡るまでアドバイスを送るFC今治のリュイス監督【写真:寺下友徳】
細部に渡るまでアドバイスを送るFC今治のリュイス監督【写真:寺下友徳】

Jリーグホーム初戦、熊本に敗戦も「相手を越える」プレーで光明

 この試合、熊本は「岡田メソッド」の特性をよく理解した戦いを敷いてきた。立ち上がりこそ押し込まれる場面も目立ったものの、「前半は上手くいった」と先制点を決めたFW髙橋利樹も振り返ったように10分以降は、DFラインやすべての面におけるコントロールタワーである元日本代表MF橋本英郎からの縦パスを入れさせない立ち位置で、今治の推進力を遮断する。

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 これに対し、今治も公開された試合2日前のトレーニングでリュイス監督も「相手はプレッシングをかけてくる。遠くを見よう」と指示を送るなど敵の戦術は理解済であったものの、結果は0-1で敗戦。なかでも前半のシュート数は「1」とアグレッシブさとは程遠い課題が残る内容に、「相手にはがされてラインも下がってしまった」とこの試合ではFW桑嶋良汰と2トップを組んだFW有間潤も後悔を口にした。

 ただその一方で、シュート数も9本を放った後半の内容は決して悲観するものではない。特に目を引いたのは、後半からピッチに立った新加入の24歳FW林誠道だ。

 相手を背負ったポストプレーにとどまらず、ターンや突破などで「岡田メソッド」の柱の一つである「相手を越える」プレーができる背番号11のプレーは、縦へのスピードを強調するためにDF原田亘、MF福田翔生といったドリブラーを投入したベンチワークとも良好な化学反応を示し、「岡田メソッド」完成系の片鱗を示した。

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