元Jリーガー澤昌克、財政難のペルー1部ムニシパルに“3度目”の加入 「縁を大切にしたい」
柏で活躍した37歳FW、153試合31得点をマークした愛着のある古巣に帰還
かつてJリーグの柏レイソルでプレーしたFW澤昌克が18日(日本時間19日)、ペルー1部のデポルティボ・ムニシパルと契約した。契約期間は1年。澤は07年、14〜17年にもムニシパルでプレーしており、今回が3度目の加入となる。1月12日に37歳を迎えたベテランは、最年長としてチームを引っ張っていく。
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「3回目なので、さすがにファンの人には飽きられるかもしれませんが、戻ってくることができた縁を大切にしたい。1年を無駄にせず、1試合でも多く試合に出て、チームに貢献したい。そのために、まずは試合で戦えるよう、コンディションを上げていきたい。一つひとつコツコツとやっていくことで、それがチームのためになり、ゴールやアシストにつながればいいなと思っています」
07年には38試合で10得点を決め、リーグ最優秀外国人選手賞を獲得。ペルー代表入りの打診も受けた。7年ぶりにペルーに戻った14年には30試合12得点の活躍で、2部にいたチームの1部昇格に貢献。その後3年間、1部でプレーした。15年は29試合5得点、16年は35試合4得点、17年は得点こそなかったが21試合に出場。計5シーズンで153試合31得点を挙げ、18年に再び柏入りするために日本へ帰国した際には、リマの空港に見送りのサポーターが押し寄せ、「ここはお前のホームだ。いつでも帰ってきていいんだぞ」と、温かく送り出されたという。
あれから2年――。澤は三たび、慣れ親しんだムニシパルのユニホームに袖を通すことになった。背番号は、14〜17年にも背負った「30」になった。
今回は、財政難だったチームがプロクラブとしての消滅危機を脱し、再起を懸けるなかで、経験豊富な助っ人として声がかかった。ペルーの首都リマを本拠地とするムニシパルは、1935年創設で4度の優勝を誇る古豪。だが、ここ数年は財政難で、チームはサッカー協会や選手会、審判団など関係各所に借金をして延命を図ってきた。
それでも財政面は火の車で、自前の練習場を持たないチームは昨季、借りていたグラウンド代が払えずに練習場を追い出され、監督らチームスタッフや選手の給料も3カ月未払いになるなど、自転車操業が続いていた。