リバプール南野、クロップ“第2世代”への挑戦 “完璧を求めない”名将も確信「ウチにフィットする」

リバプール番記者も断言「すぐにでも控えの一番手になれるかもしれない」

 会見前にまず地元記者2人に取材をした。1人目は地元紙「エコー」のリバプール番記者を務めるポール・ゴースト氏。現時点で南野の獲得は「バックアップ」、つまり控えを充実させる補強だが「将来を見越した補強でもある」と話し始めた。

「現在、サラー、マネ、フィルミーノの3トップのバックアップの中心は(ディボック・)オリギで(ジェルダン・)シャキリがその次。南野は3トップのどの位置でもこなし、また中盤でもプレーができて、オリギやシャキリよりユーティリティー性が高い。ひょっとしたら、すぐにでも控えの一番手になれるかもしれない」

 リバプールをとことん知り尽くす地元紙の番記者が、基本的にベンチからのサブ起用ではあるが、日本人アタッカーの出番は“必ずある”と断言した。

 2人目はニール・ジョーンズ氏。「Goal.com」の記者だ。

「南野の獲得はアンフィールドで活躍したことが大きかったと思う。あのCLのパフォーマンスでファンはもちろん、リバプールの選手にも大きなインパクトを与えた。南野が見せた能力は、“彼がウチにいてくれたら”と思わせる、リバプールにふさわしいものだった。ただし、移籍当初は控えだろう。けれども年末年始の過密日程があり、FAカップも始まる。それに今季からルールが変わって、CLのトーナメントにも出場できる。我々の予想以上に出場機会がありそうだ」

 筆者もそう思う。一方、2人が指摘する通り、日本代表でも最近は“ナンバー10”のアタッカーとして定着した南野が現在のリバプールの4-3-3でプレーするとなれば、ポジションは3トップのいずれかだ。となると、チーム内ライバルはあの3人となる。

 右からサラー、フィルミーノ、マネ。リバプールを世界一に導いた原動力と言って過言ではない、不動の3トップである。

 単に個人能力が高いだけでなく、3人のコンビネーションがこれまた秀逸だ。だから南野でなくとも、どんなトップスターが加入したとしても、今のリバプールでいきなり先発の座をつかみ取るのは非常に困難だ。

 逆を言えば、今のリバプールにトップスターの補強はいらない。例えば英国メディアの中には、リバプールのネイマール(パリ・サンジェルマン)獲得の可能性を報じたところもある。しかし、この3人ががっちり先発を固めている間は、ネイマールであろうと、誰が来たとしても、当面は先発できない不幸なスーパースターをチーム内に抱えることになる。

森 昌利

1962年生まれ、福岡県出身。84年からフリーランスのライターとして活動し93年に渡英。当地で英国人女性と結婚後、定住した。ロンドン市内の出版社勤務を経て、98年から再びフリーランスに。01年、FW西澤明訓のボルトン加入をきっかけに報知新聞の英国通信員となり、プレミアリーグの取材を本格的に開始。英国人の視点を意識しながら、“サッカーの母国”イングランドの現状や魅力を日本に伝えている。

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