久保建英、スペイン移籍後「最低評価」に何を学ぶか 現地記者が指摘した“沈黙”の理由

「彼はまだ18歳だ」と久保を擁護したマジョルカのビセンテ・モレノ監督【写真:Getty Images】
「彼はまだ18歳だ」と久保を擁護したマジョルカのビセンテ・モレノ監督【写真:Getty Images】

「マルカ」紙、「AS」紙とも全27選手中で最低の「0点」評価

 前半、ほとんどの時間を右サイドでプレーした久保は、味方のフォローの薄さと相手に数的有利の状況を絶えず作られたこと、そして厳しいチェックに遭ったことにより、攻撃の突破口を見出せずにいた。しかし守備では積極的にチームメートに声をかけ、手を振り上げてサポートを要請し、我慢強くブロックの一員となり、セルタの攻撃に構える様子が何度も見受けられた。

 しかし後半開始早々の5分、マジョルカは途中出場のFWクチョ・エルナンデスがファウルを犯してPKを献上。これをイアゴ・アスパスに決められ、1-2と再びリードを許した。

 久保はクチョ・エルナンデスが投入されたことにより、左サイドにポジションを移すも、前半と同様、簡単にはボールを受けさせてもらえず、後半17分のラゴ・ジュニオール投入により再び右サイドに戻ったものの、ボールタッチ数はさらに減り、同32分にピッチを去ることになった。

 その直後、2枚目のイエローカードでDFアントニオ・ライージョが退場となり、マジョルカは数的不利な状況に陥るも、同38分、左サイドからのクロスをクチョ・エルナンデスがオラサと競り合い、そのルーズボールをブディミルが蹴り込み、再び同点に追いつく粘り強さを見せた。マジョルカは連敗を「3」で止め、シースン開幕から7連敗を喫していた苦手なアウェーゲームで初めて勝ち点を手に入れた。通算成績は4勝3分10敗の勝ち点15で、17位のままとなった。

 スペイン紙「マルカ」は、この日の久保の評価について、両チーム合わせた全27選手中、唯一となる最低の0点(最高3点)をつけている。

 同様にスペイン紙「AS」も、両チームの全27選手中、久保とイエローカード2枚をもらったライージョの2選手だけに最低の0点(最高3点)をつけ、久保については「関わったすべてのプレーが酷く、絶えず失敗。期待外れに終わった」と酷評している。

 久保はこれまで16試合に出場(先発8試合)し、バジャドリード戦から現在に至るまで6試合連続でスタメン出場しているが、スペイン各紙に0点という最低評価をつけられるのは、マジョルカ加入後初めてのこととなった。

 しかし、ビセンテ・モレノ監督はセルタ戦後の会見で次のように語り、久保を擁護している。

「彼はまだ18歳だ。我々は彼について我慢強くならなければいけない。バルセロナ戦のように良い試合をした時もそこまで称賛する必要はないし、良くなかった日も批判してはいけない。今日は彼にとって素晴らしい日ではなかった。彼はチームに新鮮さ、クオリティー、大胆さをもたらせる選手だが、今日はすべてを欠いていた。もし彼がプレー中に姿を現さない場合、チームにとって特に攻撃面で問題となる。

 しかし、私はそのことを心配していない。なぜならタケは学び、改善されている段階だからね。我々は彼について冷静になる必要がある」

高橋智行

たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。

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