久保建英、スペイン移籍後「最低評価」に何を学ぶか 現地記者が指摘した“沈黙”の理由
【スペイン発コラム】敵地セルタ戦に6戦連続スタメンも…輝きを放てず途中交代
日本代表MF久保建英は現地時間15日、リーガ・エスパニョーラ第17節セルタ戦に6試合連続で先発出場を果たすも、良いパフォーマンスを発揮できず途中交代となった。
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7日に行われた前節バルセロナ戦、久保は少年時代に夢見ていたカンプ・ノウのピッチに初めて立ち、5試合連続のスタメンとしてプレーし、チーム内で高い評価を受ける選手の1人となった。しかしFWリオネル・メッシのハットトリックもあり、マジョルカは2-5と完敗を喫して3連敗。4勝2分10敗の勝ち点14、降格圏ギリギリの17位となっていた。
今回の対戦相手セルタ・デ・ビーゴは、スペイン北西部にある大西洋に面したガリシア州の町ビーゴを本拠地としている。ポルトガル国境まで40kmと非常に近く、スペインで最大かつ世界有数の漁港を有する港町。同じ州内には日本代表MF柴崎岳が所属するデポルティボ・ラ・コルーニャ (スペイン2部) がある。
スペイン代表FWイアゴ・アスパスを主軸とするセルタは今季、MFラフィーニャやMFデニス・スアレスなどをバルセロナから補強するも、ここまで3勝4分9敗の勝ち点13と、マジョルカより一つ下の18位に低迷していた。
セルタ戦のキックオフは14時。連日降り続いていた雨も試合前には上がり、気温は11度と寒さはさほど感じられなかった。ピッチ上空を飛び回るカモメの姿が、他のスタジアムとは大きく違い、ここが港町であることを感じさせる。
久保が4-1-4-1の右サイドハーフで6試合連続のスタメン出場を果たした一方、攻撃の要であるFWラゴ・ジュニオールは負傷明けのためベンチスタートとなった。スリッピーなピッチコンディションのなか、残留争いの直接対決はキックオフからホームチームの圧力にマジョルカが屈する形となった。“こんな順位に燻っているわけにはいかない” という強い思いを抱くセルタに試合開始から激しいプレーを仕掛けられ、自由にプレーさせてもらえない状況が続く。
試合が動いたのは前半20分、セルタDFルーカス・オラサの左サイドからのクロスをラフィーニャが頭で合わせ、ホームチームが1-0と先制した。
しかし同33分、ペナルティーエリア内でマジョルカFWアンテ・ブディミルが、セルタDFジョセフ・エイドゥーに後ろから足を踏まれたプレーが、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)による主審のモニター確認後にPKの判定となり、MFサルバ・セビージャが決めて同点に追いつく。
高橋智行
たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。