“無”から生んだ技あり弾「なす術ない」 代表OBも驚愕した一撃「小学生相手にやっているようなプレー」

【専門家の目|太田宏介】上田綺世のゴールに脚光
オランダ1部フェイエノールトは現地時間4月25日、エールディビジ第31節でフローニンゲンと対戦し3-1で勝利した。日本代表FW上田綺世がスタメン出場し、前半22分にPK、後半23分には反転ターンからの技ありゴールで勝利に貢献したなか、元日本代表DF太田宏介氏が注目している。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)
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得点ランクを独走する一撃となった。1-0とリードした前半21分、DFジョーダン・ボスがペナルティエリア内で倒されてPKを獲得。このPKを上田が冷静にゴール左に決めた。
さらに上田は後半にも圧巻のゴールを奪う。同23分、ペナルティエリア手前でボールを受けて鋭い反転ターンで相手DFを翻弄。そのまま右足でゴール右隅を射抜く技ありの一撃を突き刺した。これで今季の得点数を25に伸ばし、得点ランキング2位に10ゴール差をつける独走状態となっている。
「ターンとそれからのシュート、全くキーパー反応できてなかったですけど、何もないところからじゃないですか。相手揃っているにも関わらず、あえてちょっと降りて、食いつかせたところで、反転からのシュート。非常に流れもスムーズだったし、ファーストタッチが全てでしたね。まさに『ゴールにパス』といった、無駄な力も入ってないし、ファン・ペルシーもこの覚醒ぶりにはびっくりしてるんじゃないですかね」
フェイエノールト3年目の今季は開幕から3試合連続ゴールを記録するなど序盤から好調を維持。得点を奪えない時期もあったが、コンスタントに得点を重ねた。
「元々ポストプレーも上手いし、結構相手を背負った状態でのターンも上手いじゃないですか。バイタルエリアでこのプレーができてくると、シュートレンジが広がるし、一人で完結できちゃうと、正直相手からしたらもうなす術ないんですよね。大人が小学生相手にやっているようなプレーですね」と、太田氏はDF目線から上田の凄さを語る。
好調に見える上田だが、昨季までは特に苦しんだ。クラブには昨冬まで得点を量産していてたFWサンティアゴ・ヒメネスがいたが、イタリア1部ACミランへ移籍。上田はシーズン途中に負傷にも悩まされ、ヒメネスが移籍した直後も1か月ほど離脱していた。復帰後はスタメン起用され、リーグ戦では21試合7ゴールを記録したものの、満足のいくシーズンを過ごせなかった。
「フェイエノールトに移籍したけどヒメネスがいて、控えに甘んじて。ヒメネスがいなくなった時には、現地では他のストライカーを獲った方がいいみたいな声もありましたけど、本当に自分の力、実力でねじ伏せたと思いますし、むしろヒメネス以上のインパクトを残していると思うんで。得点のレパートリーもものすごい多いですし、この完成度の高さには驚かされます。今季も格下にしか点取れないみたいな声もありましたけど、これだけ取っていたら、もう周りは何も言えなくなりますよね」
代表でも日本代表のエースとして君臨する上田は、W杯本大会での活躍も期待が寄せられるが、「すごいストライカーが出てきましたよね。本当にすごいです。日本代表の中でもこの夏注目選手ランキング、佐野海舟選手とともに入ってきますよね」と、太田氏は言及した。残りリーグ3試合、そして本大会でどのようなパフォーマンスを見せるのか、去就とともに注目が集まる。

太田宏介
太田宏介(おおた・こうすけ)/1987年7月23日生まれ。東京都出身。FC町田―麻布大学附属渕野辺高―横浜FC―清水エスパルス―FC東京―フィテッセ(オランダ)―FC東京―名古屋―パース・グローリー(オーストラリア)―町田。Jリーグ通算348試合11得点、日本代表通算7試合0得点。左足から繰り出す高精度のキックで、攻撃的サイドバックとして活躍した。明るいキャラクターと豊富な経験を生かし、引退後は出身地のJクラブ町田のアンバサダーに就任。全国各地で無償のサッカー教室を開校するなど、現在は事業を通しサッカー界への“恩返し”を行っている。





















