英国のEU離脱でプレミアリーグに影響は? スペイン紙考察、補強と育成の今後に懸念
英総選挙で与党が圧勝、1月のEU離脱の可能性が高まる
12日に行われた英総選挙でボリス・ジョンソン首相が率いる与党の保守党が勝利したことで、英国は1月にも欧州連合(EU)から離脱することが決定的となった。スペイン紙「AS」は、この結果を受けて今後のスポーツ界への影響を考察。プレミアリーグでは、ほとんどの選手が外国籍選手になってしまうと懸念事項を挙げている。
英総選挙が12日に行われ、EUからの離脱を訴えていたジョンソン首相を中心とした与党の保守党が圧勝した。歴史的大勝利となったジョンソン首相は、来年1月末までにEUから離脱することを宣言。その影響は、イングランドサッカー協会(FA)やプレミアリーグにも及ぶと見られている。
現在のプレミアリーグではEU加盟国の選手には労働許可証は必要なかったが、ブレグジット(英国のEU離脱)が実行されるとFAのルールに従わなければならず、これまでEU圏内だった選手も代表チームでの出場歴が問われることになると、同紙は伝えている。
FAは英国出身の若手選手により多くの出場機会が与えられるようになるとして、ブレグジットによる影響を擁護。一方、今回の勝利でプレミアリーグへの影響は避けられないと見られており、外国人枠を撤廃したことで市場を広げてきたリーグやクラブは、この影響を好ましく感じていないのは明らかだろう。
また、英国では16歳からプロ契約を締結することが可能で、現在モナコに所属する元スペイン代表MFセスク・ファブレガスが16歳でアーセナルと契約したりすることはなくなるだろうと伝えている。それとは反対に、18歳までは国内での育成が義務づけられるため、現在ドルトムントに所属するイングランド代表MFジェイドン・サンチョのような例も今後は発生しなくなる。
ブレグジットの影響を避けられなくなったプレミアリーグだが、今季中から施行されシーズン途中から影響を受けることになるのだろうか。プレミアリーグ、そして所属する外国籍選手にとって予断を許さない状況がしばらく続きそうだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)