長谷部誠、笑顔で語る日本代表“引退後の今” 「第2、第3のサッカー人生を謳歌しています」

充実したシーズンを過ごしているフランクフルトの長谷部誠【写真:Getty Images】
充実したシーズンを過ごしているフランクフルトの長谷部誠【写真:Getty Images】

“リベロ”として今季もフランクフルトでフル稼働 「いいポジションをやらせてもらっている」

 フランクフルトの元日本代表MF長谷部誠は、今季ここまで公式戦全23試合中19試合で起用され、すべての試合でフル出場している。文字どおり代えのきかない選手として今季もピッチに立ち続けているが、UEFAヨーロッパリーグ(EL)のスタンダール・リエージュ戦後には、これまでのシーズンを振り返りながら、自分自身のパフォーマンスやこれからについて語ってくれた。

「ポジション的にも今はそこまで走るポジションではないので、経験がモノをいうポジション。そういう部分では、いいポジションをやらせてもらっているなと正直感じます。元々この監督は4バックでやってきた監督だし、上手くいかなかったらシステムを変えるかもしれない。そうしたら自分も中盤でポジション争いをしなきゃいけないし。本当にサッカーの世界は早いんで……。現状にとにかく満足しないように、とにかく自分が高いパフォーマンスを発揮できるというのを、継続してやっていくのが大事かなと思います」

 リベロというポジションでプレーしているなかで求められているのは、ゲーム全体のコントロール。いつ、どこで、どのように相手の攻撃を抑え、あるいはどのタイミングで攻撃を展開し、どこでスピードアップさせるのか――。確かなマエストロとしてのタスクが、フランクフルトのチーム力に大きな影響を与えている。

「そうですね、自分からそれを取ったら、ゲームの組み立てとかね。あそこで出ている意味もあまりないかなと思うくらい。そこはね、自分の経験を、いろんなポジションでやってきた経験を生かす部分でもあるのかなと。このチームで自分らしくというか、周りの選手との兼ね合いとか、やるサッカーとか、そういうのと自分がフィットしていると感じています。だからこういう年齢でまだ4大リーグのチームで、(日本人が)ヨーロッパのインターナショナルのピッチに立っている選手というのはそんなに多くないと思うので。それは幸せなことと思ってやっています」

 どんな試合でも模範的なプロ選手としての振る舞いをしてくれる。どんな時でも気を抜かず、全力で戦うための術を知っている。長谷部の持つ経験が、どれほどチームにとってプラスになっているのか。ニコ・コバチ前監督も、アディ・ヒュッター監督も、全幅の信頼を置いていた。

「基本的にはチームの中では(自分は)経験のある選手になるんですけど、それはチームに与えなければならないと思います。それはニコ(コバチ)の時も、アディ(ヒュッター)の時も変わっていないです」


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中野吉之伴

1977年生まれ。武蔵大学人文学部欧米文化学科卒業後、育成層指導のエキスパートになるためにドイツへ。地域に密着したアマチュアチームで様々なレベルのU-12からU-19チームで監督を歴任。2009年7月にドイツ・サッカー協会公認A級ライセンス獲得(UEFA-Aレベル)。SCフライブルクU-15チームで研修を積み、2016-17シーズンからドイツU-15・4部リーグ所属FCアウゲンで監督を務める。『ドイツ流タテの突破力』(池田書店)監修、『世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書』(カンゼン)執筆。最近はオフシーズンを利用して、日本で「グラスルーツ指導者育成」「保護者や子供のサッカーとの向き合い方」「地域での相互ネットワーク構築」をテーマに、実際に現地に足を運んで様々な活動をしている。

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