「W杯予選モンゴル戦出場14人」を金田喜稔が採点 唯一の“5つ星”で絶賛したのは?

キャプテンとしての役割を全うした吉田【写真:Yukihito Taguchi】
キャプテンとしての役割を全うした吉田【写真:Yukihito Taguchi】

最終ラインで冷静に統率した吉田 「相手に攻める力がほとんどなかったが…」

<DF>
■長友佑都(ガラタサライ)=★★★★

 序盤から長いランニングでアップダウンし、積極的に攻撃参加。シュートの意識も高く、いつも以上に得点を狙っていた結果が10年ぶりの代表戦ゴールにつながったのだろう。コンディションの良さを感じるプレーぶりで、10年という長きにわたってレギュラーを張り続ける実力を改めて証明した。

■吉田麻也(サウサンプトン)=★★★★

 相手にほぼ攻める力がなかったなか、守備面での仕事はほとんどなかった。最終ラインからのビルドアップでチーム全体を落ち着かせつつ、前半29分にはCKの流れから追加点。キャプテンとしての役割を全うした。

■冨安健洋(ボローニャ)=★★★★

 吉田とのコンビは安定しており、危ないシーンは皆無。的確なパスで攻撃陣にボールを供給するなど、充実ぶりを示すパフォーマンスだった。それだけに試合終盤の負傷退場は残念だが、タジキスタン戦では代わりに出る選手の奮起に期待し、センターバック陣の競争をさらにハイレベルなものにしてもらいたい。

■酒井宏樹(マルセイユ/→後半12分OUT)=★★★★

 左の長友と同様、立ち上がりから積極的に攻撃参加。前半29分の吉田のゴールをアシストした以外にも、伊東との連係で右サイドを攻略して得点シーンを演出した。攻守に隙のないプレーを見せ、タッチライン際を終始支配した。

<GK>
■権田修一(ポルティモネンセ)=★★★★

 被シュート0本と危ないシーンはほぼなかった。GKとしてのパフォーマンスが問われるような試合内容ではなかったが、9月の2連戦に続いて3試合連続の無失点という事実は、評価に値する。

<途中出場>
■安西幸輝(ポルティモネンセ/DF/←後半12分IN)=★★★

 後半途中から出場したなか、右サイドバックとしてプレー。組み立てのなかでのつなぎ、攻撃への絡み方などはポルティモネンセで試合に出ていることが生きているように感じた。守備面では酒井の域にはまだ達しないが、攻撃面ではセンスを発揮しており、狙っているパスの質も面白い。両サイドをこなせる人材として、長友と酒井にも刺激を与えているはずだ。

金田喜稔

かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。

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