CS決勝第2戦で下剋上は起きるのか? 広島の「42%」とG大阪の「9%」に見る逆転の条件

自陣深くでボールを失わなかったのは…

 

図3

[DATA-3]両チームの時間帯別スタッツグラフ(青=広島、赤=G大阪)

 

 [DATA-3]の図は、シュート、ポゼッション、攻撃回数、パス数、チャレンジ数をグラフ化したものだ。広島を表す青の線がチャレンジ以外すべて後半に伸びているのが分かると思う。言うまでもなく、後半36分の今野の勝ち越しの得点、そしてそれ以降、活発になった広島の攻撃が同41分のオ・ジェソクの退場でさらにギアを上げたことを示している。

 広島はスコア上でこそ先制を許し、同35分にようやく追いつくという苦しい展開だったが、データが示すとおり、G大阪は徐々に広島の執拗なジャブによって弱っていた。そこに、2失点目と相手の退場という2つの事象が起き、覚醒したようだ。

 また、広島のすごさは両チームのボールロストの位置を示したデータにも表れている。もし、指導者が広島のデータを見たら、思わずカッとなってしまうような場所で、G大阪にボールを奪われているのだ。

 

図4

[DATA-4]G大阪の前後半のボールロスト位置

 

図5

[DATA-5]広島の前後半のボールロスト位置

 

 [DATA-4]が示すとおり、G大阪は自陣深い位置でボールを奪われていないが、[DATA-5]のとおり、広島は前半にボックス内で奪われ、後半のボールロストは失点につながってしまった。

 

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