リオ五輪予選へ課題噴出のなでしこ 年内最終戦は中軸のミスで自滅し、新世代の融合も進まず

リオ五輪出場へ、アジアの枠はわずか2つ

 後半は8月の東アジアカップで2得点したMF杉田亜未(伊賀)などの新戦力を次々に投入したが、存在感を発揮できた選手はいなかった。後半開始から投入していたMF増矢理花(INAC)は、同33分にペナルティーエリア内とはいえ、最もゴールから遠い角のエリアでファウルをして3失点目になるPKを与えてしまった。佐々木監督は「まだまだ持っているものを自信を持って出せていない。体の弱さもある」と、新戦力を評価した。「どれだけスピードとリーチがある中でできるか、先につなげてほしい」と語ったものの、新世代の台頭は思うように実現していない。

 来年2月29日からは、リオデジャネイロ五輪へ向けたアジア最終予選がスタートする。5ヵ国のうち、本大会への切符は2枚。決して楽な戦いではない。

「非常にいい相手と今日は戦えた。ミスを得点にする力がアジアにもある。反省しながらやっていきたい」

 佐々木監督は、予選を見据えてこう語った。なでしこジャパンにとって年内最後の試合となったオランダ戦は、指揮官にとって苦悩の種になってしまった。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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