リオ五輪予選へ課題噴出のなでしこ 年内最終戦は中軸のミスで自滅し、新世代の融合も進まず

オランダに初黒星で苦悩を深めた佐々木監督

 なでしこジャパンの佐々木則夫監督には、苦悩の現実が突きつけられることになった。29日の国際親善試合オランダ戦は1-3の敗戦。敵地でのゲームだったとはいえ、過去3戦全勝だったオランダに初黒星を喫した。

「決定的なミスをしっかりと決められた。やってはいけないミスで、未熟なところが出た。ボールを保持しつつも、決定機を決め切れない。最終的なところでのシンプルなミスも多い。反省点の多い試合だった」

 佐々木監督は、試合後にこう振り返った。なでしこはシュート3本のオランダに3点を決められて敗れた。長い時間ボールを保持しながらも、得点は後半4分の阪口夢穂(日テレ)の1点にとどまった。

「核になる選手たちと新しい選手を融合させたい」と、メンバー発表時の記者会見で語っていたチーム構成だった。しかし、フタを開けてみれば6月から7月にかけて行われた女子ワールドカップ・カナダ大会を戦ったメンバーがスタメンの8人を占めた。そして、前半の2失点は信頼をしてきた選手たちのミスから生まれてしまった。

 前半4分、宮間あや(岡山湯郷)から宇津木瑠美(モンペリエ)へのパスが合わなかったところからのカウンターで先制された。同21分、DF鮫島彩(INAC)がトラップミスしたところを相手FWに奪われ、そのまま独走を許して0-2とリードを広げられた。FW大儀見優季(フランクフルト)もGKとの1対1のチャンスで枠を外した。前半30分過ぎにはシステムを変更するなど、指揮官はベンチで苦悩した。

 

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