浦和、ACL“逆転突破”へ問われる大槻監督の手腕 第1戦の“誤算”から巻き返しなるか

浦和を率いる大槻監督【写真:轡田哲朗】
浦和を率いる大槻監督【写真:轡田哲朗】

大槻体制での初黒星 ホームでのストロングポイントと相反する“待ち”の姿勢に疑問

 浦和レッズは蔚山現代(韓国)をホームに迎え撃った19日のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)のラウンド16第1戦で、1-2の敗戦を喫した。大槻毅監督にとっては、昨季の暫定監督時を含め、監督として指揮を執ったゲームで初の黒星になった。

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 浦和はオズワルド・オリヴェイラ監督の体制下でグループステージ6試合を戦い、その結果がG組の2位通過だった。そのため、H組を1位通過してきた蔚山との対戦になり、第1戦がホームとなった。1位通過のメリットが第2戦をホームで戦うこととされていることからも、初戦をホームで迎えるチームの考え方が少し難しくなるのは事実だろう。

 そのゲームで、浦和は勢いよく相手に襲い掛かるというよりは、ボールを持たせて入ってくるところを狙うという方針を取った。それは、大槻監督が試合後の記者会見で「(相手に)スピードがあるところ、高さがあるところを踏まえて、スペースを与えたくなかった部分もあったので。あとは、ホームで失点したくない部分もあり、いろいろな思惑があってああいう形になりました」と、ゲームプランだったことを明かしている。

 一方で、それがホームでの利点を生かしたものになったかは少し疑問が残った面もある。実際のところ、浦和がACLで2回の優勝をこれまでに経験しているのも、ホームゲームでの成績が圧倒的に良いこと(通算で19勝4分6敗)が挙げられる。その一因に、平日ナイトゲームでも相手チームを圧倒するような空気感をサポーターが作り出す埼玉スタジアムの環境があるのは事実だろう。

 この“待ち”の姿勢、つまり相手がボール保持に恐怖を感じないで最終ラインで楽にボールを持てる状況が、そのストロングポイントを消し去ってはいなかったか。大槻監督は「ファースト(ディフェンダー)が決まらないような形も実際にあったんですけど、もう少し(プレスに)行けても良かったかなと、正直に思います」と、そのゲームプランへの誤算も語った。

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