INAC京川舞、“負けず嫌い”の努力家ストライカーが見せる「変化」と「進化」

INACで求める理想は日本サッカー界のレジェンドである澤【写真:Getty Images】
INACで求める理想は日本サッカー界のレジェンドである澤【写真:Getty Images】

「澤さんのように、苦しい時に背中を追ってもらえるような選手になりたい」

 京川がFWのレギュラーに駆け上がるためには、一学年上の岩渕の壁を越えなければならない。鍵となるのは、「自分の長所で勝負できるか」だという。

「ブチさん(岩渕)は相手を剥がす力が凄い。ドリブルでシュートまで行けて、決定力もあるのが特長だと思います。自分はゴール前に入っていく迫力は自信があるし、裏に抜けたり、流れながら受けるのも長所。自分の良さを出せる駆け引きができたら、ブチさんがいても試合に出られると思っています。

 昔はただガムシャラにやっていました。でも、サッカーはそれだけじゃないということを松田さん(松田岳夫前監督)、俊さん(鈴木俊監督)に教わった。特に、FWに入った時は動きすぎてしまうと的になれないから、間のポジションを取って捌いたり、受け手と出し手のタイミングで勝負して一瞬だけでマークをずらしたり、相手に合わせたゴールへのアプローチは少しずつでき始めているのかな、と。今、必死に変わろうとしています」

 小さい頃、「こうなりたいと思う選手があまりいなかった」という京川には、INACに入ってずっと追い求めてきた理想像がある。日本女子サッカー界のレジェンドで、2012年から共闘したMF澤穂希だ。

「苦しい時に点を決めて、誰よりも走る。チームに貢献して頼られる選手になりたいと思って、ずっとやってきました。(2011年の)ワールドカップで優勝した澤さんの姿が、自分が目指してきた選手像とがっちり一致したんです。ポジションは違いますけど、今でも澤さんのようになりたいし、苦しい時に背中を追ってもらえるような選手になりたいと思っています」

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