J1甲府・城福浩監督のブラジルW杯直前展望 スペインを優勝候補に推す確固たる理由

第三勢力はドイツ、アルゼンチン

 

 スペイン、ブラジルに続く第三勢力はドイツ、そしてアルゼンチンを挙げた。

「ブンデスリーガのレベルも上がっている。チームとして、個々としてのレベルは高まっているけれど、ドイツに関するネガティブな要素があるとすれば開催地。ヨーロッパの国が南米の大会で優勝するのは難しい。大陸としてヨーロッパには勝たせないという空気や意地みたいなモノがあるのだろう」

城福監督は「そう言いながらスペインをあえて本命に挙げているんだけどね」と苦笑いする。ただし、ドイツが活躍するポイントに、スペインとは異なる疲労の薄さを挙げた。主力を占めるバイエルン・ミュンヘンの選手たちは早々にブンデスリーガを制し、欧州CLでは悔しい思いをしたが、その分コンディションは良い状態で大会を迎えることができるのだ。

「アルゼンチンは、ポジションによってクオリティに濃淡があるが、今大会は躍進する予感がする。それは、メッシがバルセロナでチームとして期待されていた成績を収めることができなかったからだ。“W杯でやらなければ”という本気のメッシがブラジルのピッチにはいるはずだ。所属クラブですごく充実したシーズンを送った選手は、なぜかW杯で息切れする傾向が強い。ブラジルのネイマールもそうだが、クラブでストレスを感じていて代表でやらなければという使命感が高まる状況にいる。チームのエースであるメッシがそうした立場に立たされていることは、アルゼンチンには大きなプラス。メッシの危機感とモチベーションが代表へのポジティブなポイントになる。南米で行われる大会という要素もアルゼンチンにはプラスに働くのではないか」

 6シーズンぶりの無冠に終わったバルセロナで味わったメッシの屈辱が、アルゼンチン代表にとっては追い風になるという。

選手の感情の起伏や、機微に目を向ける城福監督は、「しばらく眠れない生活が続くね」と言い、サンバの国での熱狂に心躍らせる。サッカーの祭典は、もうすぐそこまで迫っている。

profile

城福浩(じょうふく・ひろし)

1961年3月21日、徳島県生まれ。早稲田大から富士通(現川崎フロンターレ)に入社。89年に現役を引退し、富士通のコーチ、監督を経て東京ガス(現FC東京)へ。99年からJFAのナショナルトレセンコーチを歴任し、06年、U- 16日本代表監督としてアジア選手権で優勝し、翌年U-17W杯に出場。08年から10年までFC東京の監督を務め、09年 にはヤマザキナビスコカップを制覇。12年からヴァンフォーレ甲府監督に就任し、同年24戦無敗の記録を打ち立てJ2優勝とJ1昇格へと導いた。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

※ワールドカップ期間中、サッカーマガジンゾーンウェブが記事内で扱うシーンやデータの一部はFIFAワールドカップ?公式動画配信サイト&アプリ『LEGENDS STADIUM』で確認できます。
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