レアルで忘れられた「冬の補強選手5人」 悪童、武闘派、居眠り男…現地紙が曲者選出
今冬の移籍市場で動かなかった“白い巨人” 過去の獲得選手をスペイン紙が振り返る
昨季のリーガ・エスパニョーラ王者でUEFAチャンピオンズリーグ(CL)連覇を成し遂げたレアル・マドリード。今季はリーガで首位バルセロナに突き放されていることもあって、冬の移籍市場でテコ入れを図るかと思われたが、新加入選手はなかった。これを受けてスペイン紙「AS」は、歴代の「レアル・マドリードの忘れられた冬の補強選手5人」を紹介している。
まず最初に名前が挙がったのは、2004-05シーズンに獲得したMFトーマス・グラベセンだ。MFジネディーヌ・ジダン、FWルイス・フィーゴ、MFデイビッド・ベッカムら、いわゆる“銀河系軍団”の全盛期だったが、MFクロード・マケレレの放出によって中盤での守備が弱体化。その穴埋めとして、エバートンで武闘派ボランチとして存在感を放っていたグラベセンを獲得した。ボール奪取力を発揮した場面もあったが、練習中にFWロビーニョと乱闘、FWアントニオ・カッサーノの背中に蹴りを加えるなど、目立ったのはトラブルメーカーぶりだった。
グラベセンといさかいを起こしたカッサーノも、冬の移籍組だ。決定力不足に苦しむ05-06シーズンの冬の移籍市場で、当時イタリア代表のエース候補だったカッサーノが加入した。しかし、マドリードで悪童FWが躍動したのはピッチ以上にナイトライフだった。本人がインタビューで「女の子と遊び、クロワッサンを3、4つ食べまくった。完璧な夜だった」と語るなど、節制とは無縁の生活でコンディションと体型を大きく崩してしまった。
3人目はMFフェルナンド・ガゴ。アルゼンチンを背負って立つとの評判だった若手ボランチは、06-07シーズンの冬に“白い巨人”の一員となった。同じアルゼンチンの伝説的ボランチだった「フェルナンド・レドンドの再来」と呼ばれたが、4年半の在籍期間で121試合出場と、絶対的なレギュラーの座はつかめなかった。