レアルで忘れられた「冬の補強選手5人」 悪童、武闘派、居眠り男…現地紙が曲者選出

不運なFWと“保険”で獲得したMF

 ガゴと同時期に不遇を味わったのはFWクラース=ヤン・フンテラール。08-09シーズン途中にアヤックスから加わり、20試合8得点をマーク。次世代型センターフォワードとして注目されたものの、翌シーズンにはフロレンティーノ・ペレス会長が再任し、FWクリスティアーノ・ロナウドらを次々と補強。押し出される形でミランに新天地を求め、10年から所属したシャルケでその才能が本格化した。

 彼ら4人に比べて、最後に紹介されたMFジュリアン・フォベールは馴染みのない名前かもしれない。ウェストハムからフンテラールと同じ09年1月に加入したフランス人アタッカーだが、レアルが本来獲得を狙っていたのは当時ウィガン所属のMFアントニオ・バレンシア(現マンチェスター・ユナイテッド)。しかしこのディールが成立せず、保険で獲得したフォベールは公式戦2試合の出場のみと、なんのインパクトを残すこともなくレアルを去った。最も目立ったパフォーマンスは、「試合中にベンチで居眠りしていたこと」と書かれる始末だ。

 ジダン監督率いる現レアルは、各ポジションに各国代表のエース級が数多く存在している。新たな刺激を加えるよりも、現有戦力の潜在能力を最大限引き出せ――。剛腕で鳴るペレス会長が今冬の移籍市場で静観したのには、そんなメッセージもこめられているのかもしれない。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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