【対戦国分析|セネガル】大会屈指の両翼とセットプレーの高さ チーム力は8強進出の日韓W杯以上か

[3]セネガル代表の武器と弱点

 マネとケイタによる両サイドからの鋭い仕掛けは出場全32カ国の中でも屈指であり、日本の両サイドバックはかなりタフなディフェンスを求められる。縦に突破してくるだけでなく、カットインからゴールに直結するプレーをしてくるので、状況によってはボランチの協力も必要になってくるだろう。

 ニアングが左サイドに入る場合は突破に加え、懐の深いボールキープからサイドバックを追い越させるなどのバリエーションも出てくる。サブも含めたサイドの選手の特徴をスカウティングして、選手がイメージしておく必要がありそうだ。

 また、セットプレーでの高さは3カ国の中で最も警戒する必要がある。屈強なFW陣や195センチのクリバリーはもちろん、中盤のMFシェイク・エンドイェ(バーミンガム)が192センチ、ハノーファー時代にDF酒井宏樹、MF清武弘嗣、MF山口蛍の同僚だったMFサリフ・サネが196センチ、キャプテンで中盤とセンターバックの両ポジションをこなすクヤテも189センチある。高さに加えて体の厚みもあり、アジア最終予選で戦ったオーストラリアを超えるタフなセットプレーの守備を知られそうだ。その対策として中盤やサイドハーフ、サイドバックに長身で空中戦に強い選手を起用するプランも有効になるだろう。

 一方、アフリカの中で組織がしっかりしていると言っても、攻撃から守備に切り替える早さは欧州の列強ほどではなく、またカウンターを個人個人で止めにいこうとする傾向が見られる。そこを上手く破ればいきなりDFラインと日本のアタッカーが勝負するシーンも作り出せるだろう。そこからボール保持者が強引にドリブルで切り込む方法もあるが、周りの選手が連動しながら相手DFの間隙を突いて、危険なフィニッシュに持ち込みたい。

【了】

河治良幸●文 text by Yoshiyuki Kawaji

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

page1 page2 page3

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング