シリアが劇的弾で逆転プレーオフ進出 政情不安もW杯初出場へ、FIFA激賞「夢は続く」

後半アディショナルタイムの同点弾で勝ち点1奪取 プレーオフ進出の3位確保

 ロシア・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選グループA最終節の終了の瞬間まで順位が確定しないぎりぎりの接戦となった。FIFA(国際サッカー連盟)公式サイトでは、スコアレスドローで2位確保を決めた韓国とともに、グループ首位のイラン相手に終了間際の同点弾で2-2のドローに持ち込み、3位に滑り込んだシリアを「夢は続く」と激賞している。

 シリアは前半13分、モハマドの先制ゴールで先手を取ったものの、同45分、そして後半19分とイランFWアズムンに2ゴールを許す苦しい展開となった。しかし後半アディショナルタイムにFWオマル・アル=ソーマが劇的な同点ゴールを決めて首位イランから勝ち点1を奪い取った。

 韓国対ウズベキスタンが0-0に終わり、勝ち点15の韓国が2位、シリアとウズベキスタンが勝ち点13で並んだが、得失点差によりシリアが3位に食い込んだ。グループAの試合を速報で伝えていた同サイトは「タシケントでの息をのむような90分間を終え、韓国は来年夏のロシア2018への出場権を確保した」と9大会連続出場を伝えた。それ以上にテンション高く伝えているのは、シリアのアジア地区プレーオフ圏内となる3位確保だ。

「彼らは成し遂げた! タシケントでの結果を受けて、テクニカルスタッフを含めてシリアは選手とともに喜びを露わにした。彼らのW杯の夢はオマル・アル=ソーマのぎりぎりのゴールによって決まった。北中米大陸間プレーオフの4位との試合に先立って、プレーオフでオーストラリアもしくはサウジアラビアと対戦する」

 ここ近年政情不安が続き、ホーム扱いでも中立地での試合を余儀なくされるなど逆境続きだった。FIFAも伝えた通り、W杯出場への夢は潰えておらず、シリア国民に希望を与えるはずだ。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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