西川周作が完璧PKストップ「余裕を持ちながら」 痛恨パスミス返上の零封「継続するのが大事だと」

絶体絶命のピンチを防いだ
浦和レッズは10月4日、リーグ戦第33節でヴィッセル神戸を1-0で下し、リーグ5試合ぶりの勝利を手にした。前半にPKストップを見せてチームを勝利に導いたGK西川周作には、ベテランらしいストライカーの心理を読み切ったセービングがあった。
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浦和は9月の公式戦6試合で勝利がなく、さらに直近4試合のリーグ戦では無得点という苦しいチーム状態だった。試合は互角の展開で進み、前半40分を前に神戸にPKが与えられた。ここで、西川は再び右に飛んでストップする。ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の目も厳しい中、海外選手のプレーも参考にしながらゴールラインの奥にあるスペースもうまく使い、ラインの前に出ないようにタイミングを合わせてシャットアウトした。
キッカーを務めた相手FW宮代大聖とは昨季9月のアウェーゲームでもPKで対峙して、西川が右に飛んで止めていた。約1年後となったこの日、キッカー心理についてベテランGKは「ストライカーというのは、やっぱりこう自分を強く持っている選手が多いと思いますし、自分を貫く選手が多いと思います。宮代選手の性格までは分からないですけど、なんか同じところに蹴ってきそうだなという意思を感じました」と分析していた。
西川は苦しい9月の戦いのうち2試合で、自身に出てきたバックパスの処理から失点に絡んでしまう場面があった。「パスをミスしたからパスの練習しようじゃなくて、今までや今シーズンやってきたことをそのまま継続するのが大事だと思っていました。継続してることを突如止めるとか、1つのミスを引きずって止めるとかじゃなくて、しっかりと継続することでも気をつける部分は意味があると思った」と、そこから意識していたことを話す。
自身のミスがあったルヴァンカップの川崎フロンターレ戦では、2つのPKを決められていた。その時はPKに至った経緯もあるとはいえ「あの時は『止めないと』って思ってしまっていた」という西川は「今日は入れられても当たり前だという余裕を持ちながらゴールマウスに立つことができましたし、宮代選手をアウェイで止めていたところも余裕につながったかな」と話す。その意味では、相手の分析と自身の精神状態の2つの点で好セーブを引き出す下地を作っていたと言えるだろう。
そして、後半には元浦和のMF汰木康也が放った際どい右足シュートを足で弾き出した。足の振りやリズム感を練習でも知っていた間柄で、「やっぱり一緒にやっていたことが非常に大きかったですし、彼はフリーで打たせると本当にシュートが上手い選手なので、ヒロ(石原広教)がディフェンスにいってくれたことで限定できたのかなと思います」と、そのファインセーブを振り返っている。
これがリーグ5試合ぶり、公式戦では7試合ぶりの勝利だっただけに喜びと共に安堵の気持ちもあった。西川は「僕たちは勝って一緒に喜びを分かち合いたいって思いがここ数試合あって、試合はしているけど、サポーターからも結果が全てだっていうことを言われていましたし、僕たちもそう思うので、こうやって勝ってみんなの顔を見たときの喜びはやっぱり格別でしたね」と、トレードマークの笑顔で話していた。




















