浦和指揮官「完全に打ちのめされた」 体感した世界レベル…日本に持ち帰る「学び」

スコルジャ監督「3試合はすべて我々が本命ではないという立場で戦った」
浦和レッズは米国開催のクラブ・ワールドカップ(W杯)のグループリーグを3敗で終えて敗退した。マチェイ・スコルジャ監督は、現地時間6月25日に行われたモンテレイ(メキシコ)とのゲームを0-4の敗戦で終え、「このような能力を持つチームと対戦することは、我々にとって学びの場です」と振り返った。
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浦和は大会初戦でリーベルプレート(アルゼンチン)に1-3で敗れ、インテル(イタリア)にも1-2で敗戦。その時点でグループリーグ敗退が決まってしまった。最終戦のモンテレイ戦へのアプローチをスコルジャ監督は「今日の試合では、よりオープンなサッカーをしたいという狙いがあったなかで、モンテレイに対して、より高い位置からプレスをかけようとしました」と話す。そして「全体的に見ると、最初の失点までの時間帯では、我々はうまく攻撃の形を作れていたと思います」と話したように、FW松尾佑介にペナルティーエリア内のシュートチャンスも訪れた。
しかしながら、前半30分にMFネルソン・デオッサの国内ではなかなかお目に掛かれないレベルの強烈ミドルを食らってしまう。そして、飲水タイムが明けた直後の前半34分にはフワッとした空気になったところをあっさり崩されて失点。さらに前半38分には、ハイプレスに出たところを完全に裏返されて中央突破を許し、再びミドルシュートを決められてしまった。指揮官は「あの8分間が我々のチームにとって非常にクリティカルな時間でした。最初の失点のあと、我々はその状況にもっとうまく対処すべきだったと思います」と悔やんだ。
スコルジャ監督は「この3試合はすべて、我々が本命ではない、という立場で戦った試合でした。相手の強みをいかにして打ち消すか、その方法を探さなければなりませんでした。きょうのモンテレイも攻撃的な選手たちの質の高さは明らかでした。昨日の会見で、ネルソン・デオッサについて触れましたが、彼は今日30メートルのシュートで、試合の均衡を破りました」と話す。そして「このような能力を持つチームと対戦することは、我々にとって学びの場です。これは、我々がシーズンの後半戦に持ち帰りたいものでもあります」と、強敵との戦いについて話した。
確かにスコルジャ監督の話したように、相手の先制点が決まるまでの30分間は少なからず渡り合えた感触もあっただろう。モンテレイの先制点が決まる前に、ゴール前に大きなチャンスは互いに1回ずつだった。ボールポゼッションの数値も、今大会で初めて相手と拮抗した状態で推移した。
浦和は涼しく感じさせた北西部のワシントン州シアトルで2試合を終えてから、強い日差しと暑さに包まれたカリフォルニア州ロサンゼルスで3試合目を戦う、良い順番と言いづらい日程だった。10人が3試合連続スタメンだったスコルジャ監督の起用もまた、前半の半ばから少しペースダウンした感のあるチームの姿に影響したかもしれない。
それでも指揮官は「今日は完全に打ちのめされたと言えるでしょう。しかし、良い時間帯もありました。そのことを忘れたくありませんし、チームにも思い出させたいと思っています。我々も良い時間帯にはゲームを作り、チャンスを作り出すことができたということを。ささやかではありますが、これが将来に向けた楽観的な要素です」と大会を締めくくっていた。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)




















