イタリアのW杯出場に暗雲「国家の緊急事態」 現地紙が指摘、指揮官は「技術的に限界」

ノルウェーに完敗を喫したイタリア代表【写真:Getty Images】
ノルウェーに完敗を喫したイタリア代表【写真:Getty Images】

イタリアはノルウェーに0-3で完敗に

 イタリア代表は現地時間6月6日に、2026年北中米共催ワールドカップ(W杯)欧州予選で初戦のノルウェー戦に臨み、0-3の大敗を喫した。イタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」は、ルチアーノ・スパレッティ監督と、イタリアサッカー連盟(FIGC)のガブリエレ・グラヴィナ会長の退任を提言している。

【PR】DAZNを半額で視聴可能な学生向け「ABEMA de DAZN 学割プラン」が新登場!

 イタリアは前半だけで3失点すると、そのままなすすべなく試合を終えた。全体の出場チームが48チームに増えたことにより、欧州予選は4チームから5チームのリーグ戦での首位チームが本大会出場を決め、2位チームとUEFAネーションズリーグの成績によるプレーオフが行われる。このプレーオフこそ、イタリアが過去2大会連続で予選敗退に追い込まれたトラウマ級のラウンドだ。

 これまで6チームから7チームが同居していた予選とは試合数が減るため、同紙では「3年連続でワールドカップをテレビ観戦するという悪夢が、イタリアに既に迫りつつある。最終順位は直接対決の得失点差ではなく全体の得失点差で決定されるため、ノルウェーとの再戦(11月16日)に勝利したとしても、1位通過を果たすには多くの得点を挙げなければならない」と、残り試合を全勝しても得点力不足に苦しむイタリア代表が1位通過できない可能性が高いと悲観論を展開した。

 そして「ルチアーノ・スパレッティは混乱の中で、技術的に限界を迎えたようだ。これほどの惨事に直面したなかで、最も論理的な解決策はリーダーシップの抜本的な変更だろう」と、監督交代を提言。さらに「スパレッティからピラミッドを上っていくと、頂点であるFIGCの会長にたどり着く。スパレッティに対するのと同じ議論が、ガブリエレ・グラヴィナにも当てはまる」として、前回のW杯出場を逃しながら連盟会長の地位にいるグラヴィナ氏にも矛先を向けた。

 イタリアは2021年の欧州選手権で優勝したが、準決勝と決勝がいずれもPK戦による勝利だっただけに「PK戦での勝利は優位性を示すものではなく、ジャンルイジ・ドンナルンマのPK戦におけるスキルを評価するものだ」として「その収入だけで永遠に暮らすことはできない」と、連盟会長への批判は手厳しい。

 イタリア国内でもスポーツ部門で有力紙のガゼッタ紙も「国家の緊急事態であり、私たちは何もせずにいることはできない」と、リーダー変更を求めている。大混乱のスタートを切ったイタリア代表は立て直すことができるのか、それともトップ人事の刷新という方向に動くのかだろうか。

(FOOTBALL ZONE編集部)



page 1/1

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング