「久保建英が輝くために」 スペイン記者が語る“避けるべき”移籍先「理想的ではない」

ソシエダ番記者が太鼓判、久保は「プレミア上位チームでプレーできる」
スペイン1部レアル・ソシエダに所属する日本代表MF久保建英の去就が注目を集めている。今季は古巣レアル・マドリード戦を残すのみとなったなか、ここまで公式戦51試合に出場し、7ゴール4アシスト。久保の新天地候補として、各国メディアでは複数のクラブ名が報じられている。
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約6年半で5季連続の欧州カップ戦出場権獲得という偉業を成し遂げたイマノル・アルグアシル監督が今季限りで退任するソシエダ。恩師の退任が決まった今、久保の移籍話はより現実味を帯びている。
ラジオ局「オンダ・セロ」でソシエダの番記者を務めるイニゴ・タベルナ氏に、久保の未来や理想の新天地について話を伺った。

――久保は来季に向けてどういう考えを持っていると思いますか?
「欧州カップ戦出場権獲得という目標を達成できなかった今シーズンの結果に、久保はまったく満足していないと思う。そのため少し将来について考える時間が必要だろう。彼が実際に何を考えているのかは分からないが、サッカー選手として成長し続けたい、ヨーロッパの大会や他のクラブでプレーしたいという気持ちは十分に理解できる。それでも我々としてはサン・セバスティアンに留まり、ここでさらなる飛躍を遂げてくれることを願っている」
――久保の契約解除金は6000万ユーロ(約96億円)に設定されています。
「その金額はマルティン・スビメンディと同じで、アーセナルは彼を獲得するために満額を支払うつもりのようだ。そこから考えると、久保に本気で興味を持つプレミアのクラブが現れた場合、その金額を払って獲得する可能性は十分にあると思う。久保は本当に優れた選手で、その金額に見合うだけの価値がある」
――久保が移籍する場合、適しているチームはどこでしょうか?
「久保ならアーセナルやリバプール、ニューカッスルといったプレミアリーグの上位にいるチームでプレーできるんじゃないかな。私はそれらのチームでプレーするのに十分なクオリティーを備えていると思っている」
――スペインのウェブメディアは、久保の移籍先候補としてFCバルセロナやアトレティコ・マドリードを挙げています。
「報道の信憑性はともかくとして、バルサには彼と同じポジションに絶対的な存在のラミン・ヤマルがいる。彼からレギュラーの座を勝ち取るのは非常に難しいので、仮にチャンスがあったとしても行くべきではないと思う。ディエゴ・シメオネが率いるチームはプレースタイルを見る限り、久保にとって理想的なチームではないだろう。近年のラ・レアルほど技術的ではないし、非常にタフで、ハードワークや強靭なフィジカルが必要なので、久保が輝くためには違うチームのほうが合っていると思う」
ソシエダのホーム最終戦となった5月18日のラ・リーガ第37節ジローナ戦で久保は先発出場し、強烈なシュートや的確なチャンスメイクで本拠地レアレ・アレーナの観客を大いに沸かせた。そんな日本人レフティーの去就から目が離せない。
(高橋智行 / Tomoyuki Takahashi)
高橋智行
たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。





















