まだ18歳…出現した“逸材”候補に「大物の予感」 デビュー戦初ゴールに見た点取り屋の片鱗【見解】
【専門家の目|太田吉彰】「チャンスを貰える選手はいても、結果を残せるかどうかはまた別物」
楽しみな“逸材”が出現した。J1の川崎フロンターレは11月26日、ACLエリートでタイのブリラム・ユナイテッドに3-0で勝利した。この一戦で後半アディショナルタイムに3点目を奪ったのは、18歳のU-19日本代表FW神田奏真。この日がデビュー戦だった新星に元日本代表MF太田吉彰氏も「新たなスター候補が出てきましたね。これからが楽しみな選手」と、大きな期待を口にした。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部)
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1点リードで迎えた後半アディショナルタイムにFWエリソンに代わって投入された神田。初めての公式戦のピッチに立つと、直後に、まずニアで潰れてFW遠野大弥のゴールを演出した。さらに、相手DFにチャージをかけてボールを奪うと、そのままゴールに向かって突進。遠野からの折り返しを左足で流し込んで、デビュー戦でプロ初ゴールを決めた。
このゴールに太田氏は「ボールを奪いにいくところが完璧ですね。その後のプレーで中にいけたことで、シュートを打てるところに入れました。自然とそういうところに入れている。ゴールへの嗅覚があるんでしょう。それはたまたまではないと思います」と、地元・静岡の名門である静岡学園出身の18歳のプレーを絶賛。さらに、デビュー戦の、わずかな出場時間の中でゴールを決めた勝負強さにも目を細める。
「こういう舞台に18歳で立っただけじゃなく、結果を出せるというのは大物の予感がします。出場できる、チャンスを貰える選手はいても、結果を残せるかどうかはまた別物。チームとしての底上げになりますし、本人も乗っていける。FWは結果を残さないといけないですし、ゴールを決められていないと気になるものなので、本人にとっても大きいと思います」。デビューを果たしただけでなく、その試合でゴールまで決めた神田奏真のプレーに注目だ。
太田吉彰
おおた・よしあき/1983年6月11日生まれ、静岡県出身。ジュビロ磐田ユース―磐田―仙台―磐田。J1通算310試合36得点、J2通算39試合4得点。トップ下やFW、サイドハーフなど攻撃的なポジションをマルチにこなす鉄人として活躍した。2007年にはイビチャ・オシム監督が指揮する日本代表にも選出。2019年限りで現役を引退し、現在はサッカー指導者として子どもたちに自身の経験を伝える活動をしている。