負傷離脱55度の野戦病院化したマンU 今季プレミア最多37選手を起用

悪夢が続くシアター・オブ・ドリーム

 マンチェスター・ユナイテッドは、今季前半戦だけで延べ55回に及ぶ負傷離脱者を出した。赤い悪魔は、ルイス・ファン・ハール監督がプレミア通算最多37選手をピッチに送り出さなければならない野戦病院状態となってしまっていた。英地元紙「デイリー・テレグラフ」が報じている。
 今季新加入選手は、シアター・オブ・ドリームと呼ばれるオールド・トラッフォードで故障の悪夢を見た。特に、約270億円もの補強費をつぎ込んだ今季の新加入選手は次々に離脱を繰り返した。
 最も多くのけがに悩まされたのは、レアル・マドリードから英国史上最高の移籍金で加入したMFアンヘル・ディマリアだ。ふくらはぎ、股関節、足首、太もも裏、臀部(でんぶ)を痛め、計5度の離脱を経験。サンサンプトンから移籍してきたDFルーク・ショーもこれに並ぶ。開幕前の合宿合流時のコンディション不良が著しく、オランダ人指揮官から名指しで批判された新鋭は太もも裏の負傷で2度、足首のねんざで2度、ひざの故障で1度、ディマリアと同じ計5回の戦線離脱を余儀なくされた。
 アスレチック・ビルバオから加入したMFアンデル・エレーラは足首、脇腹で2度、足首靱帯(じんたい)損傷で4度。MFダレイ・ブリントは回数こそ1度だが、左膝靭帯損傷で長期離脱となった。スポルティング・リスボンから加入したDFマルコス・ロホは肩の脱臼と、太ももの張りで2度故障。モナコから期限付き移籍で加入したFWラダメル・ファルカオも肉離れとふくらはぎの故障で2度、チームから離れている。
 他のリーグと比べ、主審があまりファウルを取らず、フィジカルコンタクトの過酷なプレミアの洗礼とも呼ぶべきか。期待の新戦力は前半戦で全員離脱を余儀なくされている。
 主力やベテランも故障の魔の手から逃れることはできなかった。主将のFWウェイン・ルーニーも足首とひざの故障で計2回。FWロビン・ファン・ペルシは太もも裏の故障で1度。MFファン・マタは臀部の故障で1度。MFアシュリー・ヤングは股関節周辺の故障で2度、太もも裏のけがで計3度。DFクリス・スモーリングも打撲、股関節周辺痛で2度、臀部のけがで計4度の離脱。DFフィル・ジョーンズも太もも裏の痛みと足の甲の痛みで2度。MFアントニオ・バレンシアは太もも、太もも裏、股関節の故障で3回。DFジョニー・エバンスも打撲と足首のねんざで2度離脱している。
 MFマルアン・フェライニは足首ねんざと脇腹骨折で2度離脱。MFジェシ・リンガードはひざの故障で離脱。MFマイケル・キャリックは足首ねんざと股関節部分の故障で2度の故障。DFラファエルは股関節痛で2度、頰骨骨折で1度、計3回戦線から離れた。MFアンデルソンもふくらはぎの故障で1度。守護神ダビド・デヘアも小指脱臼で一度離脱した。

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