J1のハンドを巡る“珍判定”はなぜ発生? 主審が丁寧な対応…識者言及「非常にレアケース」

川崎対磐田でのPK判定を審判委員長が解説【写真:徳原隆元】
川崎対磐田でのPK判定を審判委員長が解説【写真:徳原隆元】

「Jリーグ審判レポート」ではVARを含む審判団の音声も公開

 スポーツチャンネル「DAZN」による、今シーズンの審判に関する新番組「Jリーグ審判レポート」が配信され、日本サッカー協会の扇谷健司審判委員長が出演。話題を呼んだJ1第2節の川崎フロンターレとジュビロ磐田の試合で、試合終了間際の磐田にPKが与えられた場面が解説された。

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 この場面では磐田が縦パスを入れると、FWマテウス・ペイショットが頭でつなぎ、FWジャーメイン良と川崎のMF瀬川祐輔が競り合う。最後はジャーメインが蹴り込んだ。磐田のゴールと思われた場面に木村博之VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が介入し、飯田淳平レフェリーがオンフィールドレビューを実施。ボールが瀬川の手に当たった後にジャーメインの手に当たってこぼれたところを、ジャーメインが蹴り込んだプレーの流れのゴールを取り消して磐田のPKと判定した。

 扇谷委員長は「非常に難しい、レアな、なかなかないケースだと思う」として、「レフェリーの飯田さんからは見にくい。その時にVARが映像を見ながら瀬川選手のハンドを見つけた。ただ本来、瀬川選手のハンドだけならゴールがそのまま認められる。ただ、見ていくとジャーメイン選手にも当たっているかもしれないとVARで確認した」とVARが検証した流れを説明。

 そのうえで「ジャーメイン選手は意図的ではなく偶発的に当たってものであると。ただ、偶発的であってもその選手がそのままゴールを決めてしまうと、今は(競技規則で)ハンドというルールになっている。そこは非常にややこしいところ。ただ、どちらにせよ瀬川選手がハンドした時点でもう1回、PKの可能性がある。ジャーメイン選手が偶発的にということで結局、PKという場面になった」と解説した。

 また、扇谷委員長はジャーメインの手に偶発的に当たったボールを別の選手が決めた場合はゴールが認められると解説し、「瀬川選手(のハンド)も意図的なのか、たまたま当たったのかでも変わってくる。もし、瀬川選手にたまたま当たって、ジャーメイン選手(のハンド)が意図的なものだとすれば、当然それは(川崎の)フリーキック。この場面、約4分かかったが、最終局面で非常に冷静にVARの木村さん、(アシスタントVARの)堀越さん、主審の飯田さんで非常に冷静に連携を取った」と話した。

 さらに、この場面のVARを含む審判団の音声が公開された。VARではオフサイドやハンドの可能性を認識しながらプレーを追い、飯田レフェリーも瀬川のハンドの可能性を認識したうえで一度ゴールを認めている。そして、VARがジャーメインのハンドの可能性を検証している間に、飯田レフェリーは両軍ベンチや選手に残り時間のアナウンス、磐田の選手にVARが確認している内容を説明していた。

 そして、オンフィールドレビューの間にも飯田レフェリーとVARの間で状況の確認がされながら映像チェックが進み、DOGSO(通称ドグソ/Denying an Obvious Goal-Scoring Opportunity/決定的な得点機会の阻止)の可能性も検証されたうえで最終的に瀬川へのイエローカードと磐田へのPKと判定。そして、飯田レフェリーは磐田のMF上原力也と川崎のMF脇坂泰斗の両キャプテンを呼んで「瀬川さんが先にハンドをしてます。そのあとジャーメインさんの右手に当たってます。だからアドバンテージはできない。先に川崎がハンドしてるからPK」と説明を行っていた。

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