浦和に付きまとう“スコアレスドロー”の呪縛 ルヴァン杯決勝にも不安?「クリエイティブなプレーが足りなかった」

浦和は鹿島とスコアレスドロー決着【写真:Getty Images】
浦和は鹿島とスコアレスドロー決着【写真:Getty Images】

リーグ第31節の鹿島戦で0-0と得点奪えず

 浦和レッズは10月28日にJ1リーグ第31節で鹿島アントラーズとのアウェーゲームに臨み、0-0で引き分けた。攻撃力に課題を残す戦いは、1週間後の11月4日に向かえるルヴァンカップ(杯)決勝のアビスパ福岡戦に向けても同じ不安を覗かせた。

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 浦和と鹿島とは互いに拮抗した試合を演じた。ゴールを予感させる場面は、浦和は前半にコーナーキックからDFマリウス・ホイブラーテンのヘディングシュートが枠内に飛びGK早川友基がセーブした場面。鹿島は後半終了間際にMF樋口雄太がフリーキックを直接狙ってクロスバーを叩いた場面くらいしかなかった。

 この試合に勝利が必要だった3位の浦和はそのミッションを達成できず、残り3試合で首位のヴィッセル神戸との勝ち点差が「8」、2位横浜F・マリノスとの勝ち点差が「6」になった。神戸との直接対決を残すとはいえ、優勝の可能性は極めて厳しいものになった。

 一方、国内三大タイトルの1つであるルヴァン杯で決勝に進出している浦和は、1週間後にファイナルを迎える。ただし、浦和は福岡戦でここ2シーズンは3試合連続引き分け。そのうち2試合は0-0で終わった。ブロックを作って構える相手を崩せず、決定機を作れなかった光景はこの日の鹿島戦と重なる。

 右サイドハーフでプレーしたMF安居海渡は「もう少しディフェンスラインを崩す動きを2列目ができれば、もう少し流動的にボールを前に進められたかもしれない」と反省点を話し、DFアレクサンダー・ショルツも「僕らは今しっかりチームとして機能はしている。しかし、今日のような構図の試合が展開されるかもしれない」と、決勝戦を見据えた。

 マチェイ・スコルジャ監督は、この鹿島戦の攻撃について「ファイルサードに入ってからより押し込んだ状態でキープすることや、クリエイティブなプレーが足りなかった。余計なリスクを避けるという意味でサイドバックの攻撃参加が少なかった。切り替えが得意で強力な2トップのいる相手をケアできたのは良かったが、攻撃のところであまり作れなかったのは残念だ」と話した。

 どこか今季の縮図という感のあった鹿島戦を経て、タイトルの懸かった決勝戦に向かう1週間でどこまで得点を奪う部分の準備が進むか。この日、唯一のチャンスだったセットプレーも含め、タイトル獲得に向けて乗り越えるべきハードルを再認識させられるゲームになっていた。

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