日本代表に電撃合流、長谷部誠が見た“森保ジャパン” 「中から見る代表は違った」レジェンドが抱いたチームへの期待感

長谷部と初対面だった古橋「本当に1つ1つが良い言葉だった」と感慨

 フランクフルトと対戦した際にも、長谷部と会っていたMF堂安律(フライブルク)は「不思議な感覚でした。現役の選手でありながら、こうして少しスタッフの感じで来てくれているので。ビーレフェルトにいる時に同じピッチでも、フランクフルトと戦ったので、変な感覚はありました。ただ、経験値はずば抜けて高い方なので、すごく影響を受けました。『ブンデスリーガ、今こうだよね』とかフライブルクの話もしてくれました」と、振り返った。

 今回、初めて長谷部と会ったというFW古橋亨梧(セルティック)は、「すごい方だと感じましたし、あの年齢でトップでやっている方なので、ある意味刺激になりましたし、僕も何歳までサッカーできるか分かりませんが、少しでも長く現役で続けられるように頑張れたらなと思わせてもらいました」と、38歳の長谷部の存在に刺激を受けたという。

 アドバイスも受けたようだが「自分の中に留めておきたい」と前置きしつつ「でも、1つ1つの言葉が重みがあるというか、心に刺さる。本当に1つ1つが良い言葉だったので、この3日間、一緒に食事したり、話をしたりすることができて、すごく良い刺激をもらいました。日の丸を背負うことは、たくさんの人が応援してくれることで、たくさんの人が支えてくれていること。みんなのおかげでこうしてサッカーができるので、改めて感謝の気持ちを持って、1分、1秒のプレーを大切にしないといけないと思いました」と、日本代表として戦う心構えを新たにしたことを明かしている。

 若い選手たちに欧州サッカーや世界のサッカー情勢、日本代表としての心構えを伝えたことも大きな役割を担ったと思うが、それ以上に長谷部の存在によって、リフレッシュできたのは、おそらくベテランではないだろうか。若手選手はベテラン勢に相談できる一方で、ベテラン勢にとっては、なかなか自分のことを相談できる相手もいない。過去に複数大会、W杯をともに戦った長谷部の存在は、そんな2人のベテランにとっても、心強かったはずだ。

 長谷部の合流が伝えられた22日、取材に応じていたDF長友佑都(FC東京)は、長谷部との会うのは4年前のロシアW杯の時以来であり、「最も会いたかった人」と話していた。そして24日には、再び長谷部と日本代表チームで過ごした3日間を振り返り、「僕はずっと長谷部誠にくっ付いていました。多分、めっちゃウザがっていたと思う。でも、そのくらい凄い。居るだけで精神安定剤になる。改めて、すごいパーソナリティーだなと、整ったなという感じです。サウナに入った後みたいです」と、独特の表現で長谷部効果を語った。

 23日のアメリカ戦後には、DF吉田麻也(シャルケ)も「個人的には、心強い。若手にも刺激になると思う。外から客観的にどう見えているのか、長谷部さんにしか見えないようなこともあるかもしれない。それを個別にも話して、アドバイスももらっている。貴重なオフに申し訳ないし、『自分が来ても良いものなのか』と話していたけど、個別に『ぜひ来てほしい』と伝えました。W杯で戦う相手は、総力戦が必要な相手と理解してくれている」と、長谷部の帯同を歓迎していた。

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