森保ジャパンとPSGの5.5倍“観客差問題” 日本代表OB、E-1 優勝の意義を指摘「反骨心がJリーグの価値を高めた」

格好のアピールになった韓国戦とE-1選手権の優勝 「非常に価値がある」と賛辞

 金田氏は、森保ジャパンのE-1選手権優勝がサッカーファンに向けて格好のアピールになったと見ている。

「サッカーの入り口は、PSG、日本代表、Jリーグのどれでも構わないし、ほかにもたくさんの入り口がある。PSGを見に行った人たちの中で、Jリーグや日本代表の試合には行かないという人もいるかもしれないが、そんな人たちに対してもいいアピールになったのが韓国戦であり、E-1選手権の優勝だ」

 香港戦の4980人が話題を集め、「観客数やスタジアムの空気感に選手たちも危機感を募らせたと思う」と語る金田氏は、選手たちの奮闘に賛辞を送る。

「そんななかで韓国に勝利し、優勝したことで、Jリーグを見に行っててみようかなと思った人は確実にいたはずだ。選手たちは一心不乱にプレーし、そして優勝を手繰り寄せた。置かれた状況で結果を出し、Jリーグの価値を高め、ファン・サポーターにもアピールした。そういう意味で、非常に価値がある優勝だった。間違いなく選手らの反骨心がJリーグの価値を高めたと思う。素晴らしかった。選手・コーチングスタッフらに、心からおめでとうございますと言いたい」

 今大会で“反骨心”を見せた選手たちが所属クラブへ戻り、再びしのぎを削るなか、Jリーグでの熱い戦いにも注目が集まる。

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金田喜稔

かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。

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