このままじゃ終われない―― J3宮崎加入の工藤壮人、3年ぶりの日本復帰で描く“逆襲のシナリオ”

3年ぶりの日本で工藤が所属先に選んだのはテゲバジャーロ宮崎だった【写真:(C)TEGEVAJARO MIYAZAKI】
3年ぶりの日本で工藤が所属先に選んだのはテゲバジャーロ宮崎だった【写真:(C)TEGEVAJARO MIYAZAKI】

【インタビュー】3年ぶりの日本復帰の理由は「必要としてくれた」宮崎からのオファー

 3月12日から開幕するJ3リーグに、復活を懸けて挑む男がいる。工藤壮人――。3年ぶりとなる日本復帰を果たしたなか、昨季J初年度で3位の好成績を残したテゲバジャーロ宮崎の新エース候補として、静かに闘志を燃やしている。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小田智史)

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 工藤と言えば、柏レイソルのアカデミーで育ち、2009年に柏のトップチーム昇格後は12年にリーグ5位タイの13ゴール、13年にも同5位タイの19ゴールを挙げ、エースストライカーへと成長。11年のJ1リーグ優勝、12年に天皇杯優勝、13年にナビスコカップ(現ルヴァンカップ)優勝と国内3大タイトル獲得も経験している。

 その後、2016年に米メジャーリーグサッカー(MLS)へ挑戦。あごの骨を折る大怪我に見舞われてリーグ戦17試合2得点と不完全燃焼に終わり、日本に復帰した2017年以降はサンフレッチェ広島、レノファ山口で本来の輝きを見せられず。昨季はオーストラリア1部ブリスベン・ロアーでプレーしていたなかで、宮崎移籍が決まった。

 工藤は20年、新型コロナウイルス禍の影響もあって所属先が思うように決まらない時期を味わった。それだけに、「とにかく必要としてもらえるチームに行くことが第一」と決めていたという。

「オーストラリアのチームとは昨年8月までの契約で、日本への復帰を模索しましたが、実現しませんでした。オーストラリアの実質2部チームの練習が、住んでいるところからすぐにあったので、練習させてもらってコンディションを整えながら、12月~1月のマーケットでチームを探したいと考えていました。昨年末に帰国して、自宅の隔離期間中にテゲバジャーロ宮崎の方とオンラインで面談をしました。

 僕も今年(5月で)32歳と年齢も上がってきて、30歳以上の選手が苦労しているのを見たり聞いたり、厳しいサッカー界になってきているというのは感じています。個人的には、プレーさせていただける環境をいただけるのであれば喜んで、と考えていました。だからこそ、今回テゲバジャーロ宮崎さんから声をかけていただいたことに関しては、本当に感謝しかありません」

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