Jリーグ新天地移籍組「飛躍を遂げそうな10人」 “川崎の大砲”に注目、個人昇格MFが古橋亨梧級の大ブレイク!?

地元・仙台加入のベテラン遠藤、若手に対する影響力にも期待

【7】中村拓海(20歳)
(横浜FC←FC東京/DF/完全移籍)
昨季リーグ成績(J1):18試合0得点

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 豊富になったFC東京のサイドバック枠から弾き出された感もあるが、横浜FCの立場から考えれば大きな補強だ。右サイドからの鋭い攻撃に加えて、昨年は限られた時間ながら対人守備の成長も見せた。“5か年プラン”の中間点として、2024年にパリ五輪の代表選手を出すことを掲げるクラブのビジョンにはピッタリのタレントだ。態度や表情からあどけなさも残るが、内面的な逞しさも強まっているようだ。新天地で継続的に経験を積み上げながら、早期にJ1のステージに戻ってくることが期待される。

【8】遠藤康(33歳)
(ベガルタ仙台←鹿島アントラーズ/MF/完全移籍)
昨季リーグ成績(J1):23試合1得点

 鹿島で多くのタイトルを獲得した“英雄”が地元・仙台に帰還。鹿島では“やっさん”の愛称で親しまれたキャラクターはもちろんだが、技術的に日本サッカーのトップレベルであり、仙台では司令塔的な役割も期待される。鹿島では右サイドが多かったが、2列目の中央でも技術やセンスを発揮できるだろう。鳥栖から復帰したMF梁勇基との共演というのも良い意味で未知数であり、プラスアルファを引出される可能性もあるが、何より若手に対する影響力に期待したいところだ。

【9】柳育崇(27歳)
(ファジアーノ岡山←栃木SC/DF/完全移籍)
昨季リーグ成績(J2):42試合0得点

 木山隆之監督を迎える岡山は、エースの上門が移籍したが、京都サンガF.C.のJ1昇格を支えたDFヨルディ・バイス、さらに、栃木での2シーズン、DFながら14得点をマークした柳を獲得した。MF河井陽介(←清水エスパルス)というキックの名手も獲得した岡山で、二桁得点も夢ではない。地上戦もパワフルだが、ハイボールの競り合いではほぼ無敵。“金剛力士像”を連想させるバイスと柳のCBコンビは攻守両面で話題を呼びそうだ。

【10】田中陸(22歳)
(SC相模原←レノファ山口FC/MF/完全移籍)
昨季リーグ成績(J2):31試合0得点

 若き戦術マスターだ。昨年の山口では終盤戦に出番を失ってしまったが、渡邉晋前監督(現モンテディオ山形コーチ)のもとで全幅の信頼を得ていた。右サイドバックなど、複数ポジションをこなすことができるが、中盤のインサイドが一番の主戦場。視野が広く、ボックス・トゥ・ボックスの運動能力が抜群に高く、パスで起点となった後に、バイタルエリアへ飛び出してフィニッシュに絡むこともできる。

 相模原でもボールに絡むプレーでは特別な存在感を示せるはずだが、主力としてJ2復帰へ導くにはリーダーシップが求められる。また山口の同僚だったFW浮田健誠やジェフユナイテッド千葉から新加入のFW船山貴之など優秀なアタッカーも揃うチームで、活躍への期待が膨らむ。

(河治良幸 / Yoshiyuki Kawaji)



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河治良幸

かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。

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