中国企業が862億円でミラン買収へ ベルルスコーニ会長は3年留任、本田去就にも影響か

伊紙が報じる 資金繰りにメドがつき移籍市場に本格参戦へ

 “チャイナ・ミラン”の誕生が、ついに合意に達したと報じられた。イタリア紙「ラ・レプブリカ」は、ACミランの親会社であるフィニンベスト社の株式80%を、中国最大の検索エンジンである「バイドゥ(百度)」に7億5000万ユーロ(約862億円)で売却することで合意したと報じている。

 同紙によると、バイドゥのCEOである李彦宏(英語名ロビン・リー)氏は、昨季アジア王者の広州恒大の親会社である恒大グループの協力も得て、ミランの抱える2億4000万ユーロ(約276億円)の負債を含めて7億5000万ユーロで株式80%を取得。シルビオ・ベルルスコーニ会長には20%の株式が残り、かねてからの要望に応じる形で3年間は会長に留任するという。そして、その間に中国側がミランを調査し、残りの20%の株式も完全に取得する可能性があるという。

 チームの強化責任者であるアドリアーノ・ガリアーニ氏もベルルスコーニ会長と同じく3年間留任し、中国側が送り込むニコラス・ガンチコル氏と協力体制を築くことになるとしている。

 現地時間28日には、ヴィンチェンツォ・モンテッラ氏の新監督就任が発表され、新生ミランが産声を上げた。資金面の確保にもメドがついたことで移籍市場への動きにも積極的に参入していくと報じられている。モンテッラ監督の評価や、移籍市場の動き次第では日本代表FW本田圭佑の去就にも影響を与える可能性が高い。

 同じミラノに本拠地を置く日本代表DF長友佑都所属のインテルも、中国企業の蘇寧グループへ68.55%の株式を売却。ミランも中国企業への売却が合意に達したと報じられ、サッカーにおけるミラノは“チャイナ・タウン”としてヨーロッパでの競争力を取り戻そうとしている。

【了】

ゾーンウェブ編集部●文 text by ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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