「W杯に行けない危機感も芽生えた」 長友佑都、“無所属”からJリーグ復帰決断の理由
11年ぶりに古巣FC東京へ加入「厳しく自分にもチームメートにも求めたい」
FC東京は12日、無所属となっていた日本代表DF長友佑都を完全移籍で獲得すると発表した。長友にとって11年ぶりの古巣復帰となったなか、同日にオンラインでの会見に出席。昨季限りでマルセイユを退団し、欧州クラブでのキャリア継続を目指していたなかでJリーグ復帰を決めた理由について問われると、「最高の状態で臨まないとワールドカップ(W杯)に行けない危機感も芽生えた」と明かしている。
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この日35歳の誕生日を迎えた長友は、特別指定選手としてもプレーしていたFC東京に2008年に加入。日本代表にまで上り詰めるほどの活躍を見せると、10年夏のチェゼーナ(イタリア)移籍を皮切りに、インテル(イタリア)、ガラタサライ(トルコ)、マルセイユ(フランス)と海外クラブを渡り歩き、欧州で計11シーズンプレー。今年7月にマルセイユ退団が発表された後は所属先が決まっておらず、無所属のままで今月開催されたカタールW杯アジア最終予選の日本代表メンバーに選出されていた。
代表期間中のメディア対応では、新天地について「僕にはなるべく過酷な環境でやりたいという哲学がある」と欧州でのプレー継続を希望。その後、2日のオマーン戦(0-1)にフル出場、7日の中国戦(1-0)にも先発し後半43分までプレーと、今も日本最高レベルの左サイドバックであることをアピールしたが、長友自身は無所属で臨んだことで難しさを感じた部分があり、今回の古巣復帰に至ったようだ。
「コンディション作りの部分じゃないですか。コンディションの面でも早くチームを見つけて戦わないといけない。ヨーロッパから帰ってきた日本の選手の疲労度やコンディションを見て、最終予選の厳しさを改めて感じたのもあるけど、最高の状態で臨まないとワールドカップに行けない危機感も芽生えた。いろいろと考えての決断になった」
今夏には昨季同僚だったDF酒井宏樹(マルセイユ→浦和レッズ)のほか、FW大迫勇也(ブレーメン→ヴィッセル神戸)、FW武藤嘉紀(ニューカッスル→ヴィッセル神戸)、MF乾貴士(エイバル→セレッソ大阪)と多くの欧州組がJリーグ復帰を果たした。こうした流れを踏まえたうえで長友は「経験とレベルの基準を肌で感じてきている。トップレベルのチームと選手のスピード感。それはすぐに消えるものじゃない」としたうえで、「人は環境に左右される、良いも悪いも馴染んでしまうと思うので、厳しく自分にもチームメートにも求めないと高いレベルを保てない。僕自身も意識して要求していきたい」と、自らにもチームにも常に高いレベルを求めてJリーグの舞台で戦っていくことを誓っていた。
(FOOTBALL ZONE編集部)